占い師Hisashiの占い講座89(タロットカード占い 序章)

前回は無意識の流れを掴むのがタロットカード占い
であるということを書きました。

今回はタロットカード占いについて詳しく書いて
行きます。

タロットカード占いは78枚のカードを使って占う
占いです。

大アルカナと言われる絵札が22枚、
小アルカナと言われる数札が56枚で合計78枚です。

このうち大アルカナにはそれぞれ数字がふってあります。
0から始まり、1から21までの数がふられています。
1から22までの数字でないところがタロットカードの
面白いところです。
となると0のカードには不思議な働きがあるのでは
ないかと考えられますが、それはその通りでこの0
のカードである「愚者」のカードはタロットカードの
中でもかなり異質なカードなのです。

それはつまり大アルカナの他の21枚のカードとは
全く異質なカードの力があるのです。

この0のカード愚者のカード以外の1から21のカード
は1から始まり21へと至る物事の流れの中のワンシーン
を表しています。

つまり1から21までは人間の魂の成長の物語がある
というわけです。
その中のワンシーンを取り出したのが、それぞれの
カードだということです。

これはつまりタロットカードの並び順自体が無意識の
流れを表しているのだということです。
ですからここからもタロットカードで占いをすると無意識の流れ
を掴めるということが分かるでしょうか。

0のカードだけはその流れから浮いているカードなのです。

この0のカードはトランプのジョーカーに似ているカードです。
トランプですと、たとえばポーカーなどでも、ジョーカー
を使うと全く、手持ちの札の意味が変わってきます。
同様に0のカードである愚者のカードも、占いの流れを
変えることが出来るカードなのです。

この愚者のカードに限らず、タロットカードの中には
流れを変えることの出来るカードというものが存在
しています。

タロットカード占いをするときにはこうした「流れを
変える」ことの出来るカードを中心に読んでいく必要
があります。

基本的には大アルカナのカードはみんな「流れを変える」
ことの出来るカードです。
その中でも愚者のカードは究極に「流れを変える」こと
の出来るカードなのです。

この「流れを変える」ということを使うことは「無意識の
流れを掴む」ためには必要なことです。
無意識の流れを掴むというのは実際にはこの「流れを変える」
ということしている場合がほとんどなのです。

さて流れを変えるということがあまり出来ずに「流れに乗る」
ということがメインになるカードが小アルカナのカードです。
この小アルカナにはスートと呼ばれるシンボルがそれぞれ
付けられています。

スートは4種類です。ワンド、ペンタクルス、ソード、カップ
です。

このスートにつき、数字の1から10まで及びペイジ、ナイト、
クイーン、キングの4枚の計14枚のカードがあります。

つまり4のスート×14枚のカードの計56枚が小アルカナ
なのです。

この小アルカナも流れがあります。
1から10までは数字の流れになっています。
これは数秘術の数の意味に近いですが、数そのものの
持っている意味にスートのシンボルであるワンド、ペンタクルス、
ソード、カップの色彩が宿るというイメージでしょうか。

また人物カード(コートカード)と言われるペイジ、ナイト、
クイーン、キングは大体の人物像を象徴として表すカード
なのです。
コートカードは誰がそれをするの?という質問に答える
カードです。

ですが一応、ペイジからナイト、クイーン、キングという
流れはあります。

つまりタロットカードは大アルカナの人間の魂の流れが一つ、
小アルカナの1から10の流れが4つのスートで4つ、コートカード
の流れが4つのスートで4つ。
合計9つの運命の流れのあるカードであると言うことが出来ます。

その中でもコートカードは人物を表すのであまり流れに関わり
ません。
4つのスートの数札が運命の流れを作るのです。
そして大アルカナがその運命の「流れを変える」のです。
その意味では小アルカナは「流れを変える」には向きません。
むしろその流れに乗ってどうやって飛躍するかに使えるでしょう。
大アルカナが重要なのは「流れを変える」ことの出来るカード
だからです。

これはまたしてもトランプのポーカーと同じで、ポーカーの場合
は基本的に数字やマークを持ち札にします。
同様にタロットも小アルカナを流れを掴むための流れに乗る
カードとします。
しかし、ポーカーではジョーカーが出たときには全く違う
展開が待ち受けているのです。
スリーカードやフォーカード、フルハウス、フラッシュやストレート
など自由自在に使えるのがこのジョーカーです。
その意味ではジョーカーこそがトランプの醍醐味でしょう。

同様に大アルカナのカードが出たときには運命が大逆転するのです。
もちろん大アルカナにも「流れを変える」ことが得意なカード、
不得意なカードもありますが、「流れを変える」ことが得意な大アルカナ
のカードをうまく使えば、運命はあっと言う間に変えることが出来ます。
それこそがタロットカード占いの醍醐味と言えるのです。

その意味ではタロットカード占いをするときにはぜひとも小アルカナを含む
78枚のカードで占いたいものです。

小アルカナの「流れに乗る」のが普通であるところ、大アルカナの「流れを変える」
ことが「特別」であるのですから。

小アルカナを使わない占いですと、大アルカナは「特別」ではなく普通のカード
になってしまいます。

今回は小アルカナの「流れに乗る」という意味合いと大アルカナの「流れを変える」
という意味合いで「流れを掴む」ということをすることがタロットカード占いである
という解説でした。

次回も解説を続けます。