占い師Hisashiの占い講座101(成長の流れ、1室、2室)

今回は西洋占星術の時間の考え方を
深めていきます。

西洋占星術では、過去、現在、未来を
丁寧にその流れをつかみ、その上で、
世の中の流れも現在、未来と流れを
つかみ、個人の時間の流れと、世の中の
流れをすり合わせて、立体的に時間の
中で個人の運気の種である出生のホロスコープ
を変容させていくというところに、
西洋占星術の時間の理解はあります。

と致しますと、時間の流れを司る、出生の
ホロスコープ、現在の流れをつかむ三重円、
そして未来の三重円のホロスコープで
時期をつかむという過去、現在、未来の
流れがあります。

 

このあたりの読み方については、三重円の
解説を参照していただきたいと思います。

さて一方で西洋占星術には、物事を
なすときに、何かを起こすときに、その
個人の持つ、成長の流れというものがあります。

実はこれは出生のホロスコープに刻印
されているのです。

実は私たちが何か物事をなすときには、
ホロスコープの星の配置に物事を進める
流れが刻印されているのです。

これはホロスコープの星の配置そのものに、
時間としての物事の流れが記されているのです。

この物事の流れとはつまりは1室から10室まで
の室の流れに時間の流れが刻印されていると
いうことです。

実は出生のホロスコープとは個人の
物事をするときのありがちな成長の流れ
という時間を表すものでもあるのです。

たとえば1室に木星がある方を考えましょう。
これは生まれたその時期に、周囲から祝福
され経済的にも豊かな環境で生まれ育つ方を
表します。

一般的にはこの1室の故に、このような方は
どの分野のどのような方向に進んだとしても、
成功の多い、周りに称賛されることの多い方
であると解釈されます。

ですがこの1室とはただ生まれついた運気を
表すだけではないのです。

たとえばこの例の方がある会社に入社したとき
には入社直後に職場の方より祝福を受け、
期待され、仕事を始めるというスタートの仕方
をするのです。

またこの方が2室に天王星があるとします。

この場合はこの方はお金の入り方、入れ方に
おいて不確定で自分の実力でしか、収入を上げる
ことの出来ない方であると普通は解釈します。

となりますと、この例の方は例えば不動産営業
のような低い基本給と不動産売買契約成功の
インセンティブにより、月々の頑張りや能力によって、
収入が変わるようなお金の稼ぎ方をするような方
であると言えます。

これは公務員の方のように月々固定的に給与を頂く
ような働き方は合っていない方であると言えます。
このような方はもし、公務員的に働こうとすると、
どうやってもうまくいかず、不動産営業などの方向
に進もうとすると、途端にうまく行くようになります。

もし無理に公務員的に働こうとすると、何らかのトラブル
があり、結局は不安定な収入の仕事をせざるを得なく
ます。

もちろんこの不安定な収入というのは決して悪いこと
だけではなく、インセンティブにより大きく
収入が上がる可能性があり、それを平均的にならす
ことが出来れば、つまりこれはアスペクトなどで、
2室の天王星の動きを土星や太陽、水星、月あたりで
コントロール出来るならば、でこぼこではあるが、
大きく入ることもある収入を管理し、フラットな
形に整えることが出来ます。

例えば固定給で25万円の収入のある公務員的な
仕事にはこのタイプの方は就くのは難しいですが、
固定給で月16万円でインセンティブで月に、
30万円から5万円の揺れ幅がある仕事ならば、
自分の才能を発揮しやすいと読めるのです。

この場合は3ヶ月に1月30万円、1月7万円、
1月5万円のようなインセンティブだったとしても、
それを3ヶ月で42万円にして、平均で月14万円
として、固定給の16万円と合わせて、月30万円
の生活が出来るということです。

これは理論的には可能だとしても、実はこうした
コントロールは難しいものがあります。

それはどうしても収入が多い月にお金を使う傾向
があることが普通だからです。

特に2室に天王星があるとこうしたお金をならす
コントロールは難しくなります。

2室の天王星に土星がアスペクトしている場合には、
このインセンティブを別の通帳に貯めておいて、
プールしておいて、そこから月に10万だけを使い、
あたかも月26万円の固定給をもらっているという
ように収入をコントロール出来るでしょう。

一方、天王星に太陽がアスペクトしている場合には
インセンティブの額を高めるべく、仕事に打ち込み、
常に意欲を高く持つことによって、月、2万円でも
インセンティブをさらに上げようとするでしょう。
そうなると収入が少ない時でも月23万円にはなり、
通常は25万円、多いときには月48万円にもなるので、
これはどうやっても、固定収入月25万円よりも
やっていけることとなります。

また天王星と水星がアスペクトしている場合ですと、
インセンティブの収入を毎月、足りない支払いに払い、
また必要のないところには出さないというような
コントロールをするので、携帯代金を安くするとか、
外食を中食にする、保険の見直しをする、車をハイブリッド
カーにしてランニングコストを下げるなど、かなりの
やりくりをした上でインセンティブを効果的に使うように
します。

天王星に月がアスペクトしている場合には、奥様に
お金の管理をしてもらい、インセンティブのでこぼこを
奥様に管理してもらうことによって平均的に収入を
ならしていきます。

このように2室の天王星は収入が不安定ではあるものの
管理を上手くすれば(うまく効果的な星のアスペクト
を使えば)、固定的な収入よりも高い収入と安定を
得ることが出来ます。

これは2室の解釈です。

ただ1室の木星で周囲に祝福されるような形で会社に
入社出来るような方でも、もしこの会社で実際に
仕事に就く場合にはこのような収入問題を抱える
ことになります。

それを一生の間の傾向とするのが普通の解釈ですが、
この例の方のように入社してすぐにこうした収入
の不安定さに悩まされることになると読むのが、
成長の流れとしての出生のホロスコープの
時間の読み方です。つまり1室から2室へと
成長の流れとして時間は流れるのです。

もちろん成長の流れとして2室天王星を読んだ場合
には先ほどのようにアスペクトまで考えて、成長の
流れを読む必要があります。

話が長くなりました。

続きはまた次回に

占い師Hisashiの占い講座100(西洋占星術・タロットカード占い 時間の流れ)

前回まででタロットカード占いの基本と
なるべき、3枚カードの時間の流れを
掴む占いについて解説しました。

タロットカード占いの基本はこの時間
の流れを掴む、3枚カード占いなので、
この3枚カード占いを完璧なものとすれば、
どんなタロットカード占いも出来るのです。

その意味ではタロットカード占いの流れを掴む
ということは要するにこの3枚カードの占い
の時間の流れを掴むということであるとも
言えるのです。

その意味ではタロットカード占いについては、
基本的なことはほぼ解説出来てはいます。

もちろん応用的なことは色々とありますし、
カード自体の解説などもありますが、一応
はタロットカード占いの解説については、
ここで区切りとなるでしょう。

さてこの時間についてなのですが、実はこの
時間という概念は西洋占星術でも重要な役目
があります。

この時間に関する感覚をマスターするならば、
西洋占星術に関する理解もさらに深まる
のです。

西洋占星術で時間という概念を一番感じ
られるのはやはり三重円です。

三重円には個人の生まれてから、成長して
いく過程が彩られています。

まずは物事の基本となるべき出生円、これは
過去と考えると良いでしょう。

そうして、その出生円から年齢に合わせて星
を動かした図、これが進行円で、これは
自分自身の現在の姿と言えます。

さらに現時点での星のポジションである、
トランジット図、これは世の中の現在の姿
と言えます。

ですから三重円で現在時点を表示したときの
出生円は過去、進行円とトランジット円は
個人の現在、世の中の現在を表しています。

そうして三重円で、自分が知りたい時点の未来
の図を出した時には、やはり出生円は過去、
そして進行円は個人の未来、トランジット円
は世の中の未来を表すのです。

この点につき、タロットカード占いと違う点があります。

タロットカードの過去、現在、未来はあくまで、
そのテーマとすることがらについての過去、
現在、未来を指し示すものです。

たとえば恋愛運の場合はあくまで、対象となる
その方の恋愛運という絞った運気に対する、
過去、現在、未来を指し示すものです。

しかし、西洋占星術の場合は、恋愛運であろうと、
仕事運であろうと、おなじホロスコープを使い
ます。

そうして三重円で個人の過去である出生の図
と個人の現在である、進行図、世の中の現在
であるトランジット図を見て、その後に未来の
三重円の出生図、進行図、トランジット図
を見るというわけです。

そして三重円より、恋愛運、仕事運などを自分で割り出す
というわけです。

こう書いてくると、タロットカード占いの方
がより実践的であるということが分かるでしょう。

タロットカード占いの場合は時間については、
その占いのテーマにつき、過去、現在、未来と
並べていくのです。

一方、西洋占星術の場合はあくまでその個人につき、
個人の過去、現在を割り出し、そこに世の中の
現在も割り出し、さらに個人につき、個人の過去、
未来、世の中の未来を割り出し、そこからそれぞれ
のテーマにつき、その出た三重円をテーマにふさわしい
形に解釈をしていくという形です。

西洋占星術はかなり時間に対して厳密に解釈して
おり、解読する占い師の力量によって、解釈も
大きく変わっていくというところがあります。

西洋占星術の方がより難解で解読するにはそれなりの
技術が必要であることが分かると思います。

ただ西洋占星術の方がかなり厳密ではあります。

というのも西洋占星術の考え方には現在であっても、
未来であってもトランジット図というものがあります。

それは現在と未来についての世の中の動きを
追ったものです。

この世の中の動きという側面をより厳密に見るのが、
西洋占星術だと言えます。

西洋占星術には個人が運を動かすときには、
必ず世の中の動きとの調和を考えるのです。

つまり個人が何かをなすためには、世の中の動きに
即した動きをしないと何も始まらないという
考えがそこにはあるのだと言えるでしょう。

時間を考えるときにも、個人の時間と世の中の時間
を分けて調和をはかるという西洋占星術の考え方に
はかなり厳密なものがあり、またそこに奥深さが
あると言えます。

また占いのテーマを中心としてそこから、
時間を割り出すタロットカード占いには、
とにかく必要なことについての回答を求める
という姿勢が感じられますし、あくまで個人と
しての運気を割り出した上でそこから、自分で
テーマを読み解くという西洋占星術には、
厳密ではありますが、かなり難解であることが
感じられるでしょう。

西洋占星術の時間の考え方はやはり、植物の
種が過去で現在が木で未来が果実のような、
成長過程をしっかりと考えて解釈する必要が
あると言えるでしょう。

長くなりました、次回も続きを書きます。