占い師Hisashiの占い講座92(小アルカナと大アルカナの違い)

今回は実際に小アルカナといわれる数札と
大アルカナといわれる絵札が出たときに
どのように判断するかという違いを見て
みましょう。

例えばタロットカードの3枚を使った
占いで過去、現在、未来を読んでいく
場合です。

仕事運を占ったときに、現在でソード6の
カード、過去について「吊られた男」のカード、
未来にワンド8が出たとします。

この場合は現在と未来のカードが「流れに乗る」
小アルカナで、過去のカードが「流れを変える」
大アルカナです。
となると今回の場合は過去にこそ、流れを変える
という力点があるのです。
そのうえで現在、未来はその流れの中で、流れ
に乗っていくのが良いのでしょう。

こうした場合はまずは現在から読み取って行きます。
現在はソード6ですから、ソードの知性と意識的な
作用を表す6の組み合わせで、しっかりとした判断
で今はやっていっているということです。

この場合ですと、今現在にトラブルなどが起こり
にくい状況です。
今現在は順調に進んでいるというイメージでしょう。

過去は「流れを変える」大アルカナのカードです。
そしてカードは「吊られた男」です。
この吊られた男のカードは12の数を擬人化した
カードです。
12の数は1+2=3でそもそもは3の数字と共通点
があります。
これは数秘術などでもよく使う技法なのですが、
数字でケタが多くなったときには違う位の数
を足して出て来た答えがそもそもの数の意味
を表すという読み方をするのです。

ただし3は3の意味がそのまま出て来ているのに
対して、12はその3の裏の意味と言いますか
ベクトルが逆方向になります。

3の意味は1が創造、2が1の裏、3が1と2の
調和を図るので、物事の光と闇を上手く融合
させて発展、発育が見られるという、かなり
プラス面が大きい数です。
この3の数を持つ大アルカナは「女帝」です。
ですから女帝のカードは物事を発展、発育
させるような理想的な良妻賢母を表すカード
なのです。

さて12の数です。12は3の数のベクトルが
逆と書きましたね。
これはつまり発展、発育が内向き、内面に
向かうということです。
こうなると現実や実際の発展、発育ではなく、
あくまで内面のみの発展、発育です。

つまり現実にはうまく行かないということです。
これが「吊られた男」のカードの絵柄に現われ
ています。
吊られて苦しんでいる様が描かれています。
実際には苦しいのです。
しかし、内面には発展、発育があるということ
です。

過去のカードにこの「吊られた男」のカード
が出たということは、過去に何らかのトラブル
があったのではないかと想定されます。
これは会社でプレッシャーをかけてくる上司
とのいざこざでした。

その中で内面が磨かれます。
それは当人がこうした上司のプレッシャーに
負けない精神力を育んできたということです。

現在の順調な発展は実はこの過去の上司との
トラブルを乗り越えた結果だったのです。

未来のワンド8はワンドが創造力を表し、
8が集合無意識へのいざないを表します。
つまりワンド8のカードは自分が何事かを
しようとしたときに、周囲や味方から(集合無意識)
おおいなる恩恵があるということです。

これはこの人がこれから何か大きなプロジェクト
を任せられるようになるという可能性が
あるという意味になります。

ただしここでも重要なのは過去の「吊られた男」
のカードです。
もともと上司のプレッシャーをはねのけた
人ですから、これからプロジェクトで問題が
起こったとしても、それをはねのけるだけの
力量が備わっているということを表します。

ここで大事なことは、この人が今は仕事で
順調なのも、未来に大きなプロジェクトを
任せられるのも、それはあくまで「流れに
乗」っただけなのです。
それだけなら、もしちょっとうまく行かなく
なれば、また悩みとなって本人を苦しめる
でしょう。

しかし、この人には「吊られた男」で培っ
てきた、嫌な相手をはねのける胆力がある
のです。

これはこの先にどんなことがあっても
びくともしない精神力があるということ
なのです。

それはこの人の「流れを変え」たような
大きな出来事なのです。

以上のようにタロットカードを読み解く
際には、小アルカナと大アルカナの違い
をうまく理解して大アルカナの大きな
力を活用することに主眼を置きましょう。

とは言え、小アルカナが物事の進展を
表すわけですから、小アルカナの「流れ
に乗る」ということも考慮する必要があ
ります。

今回の例ですと、今は順調でこれから
大きなプロジェクトを任せられるという
ことをあらかじめ分かっていれば、それ
相応の対策を取る事は出来るのです。

このように「流れに乗る」小アルカナと
「流れを変える」大アルカナを上手く
読み解くことで「流れを掴む」占いで
あるのがタロットカード占いなのですね。

今回は小アルカナと大アルカナの違い
を書きました。
次回も続きを書きます。

占い師Hisashiの占い講座91(タロット 大アルカナ 流れを変える)

今回は大アルカナのカードについて書いて
いきます。

タロットカードには小アルカナと大アルカナ
があります。
数札、人物カードが小アルカナで絵札が
大アルカナです。

前回は小アルカナは「流れに乗る」カード
であるということを書きました。
基本的に「流れに乗る」ことが出来れば、
「流れを掴む」ことも可能です。
しかし、「流れを掴む」ためには単に
「流れに乗る」だけでは難しいのです。
というのも「流れを変える」ということ
があるからです。

どんなに物事がうまく行っていても、
この「流れを変える」人やことがあった
としたら、全ては覆ってしまいます。
途端に物事は進まなくなってしまうの
です。

逆にどんなに物事が滞っていても、
「流れを変える」人やことがあったと
したら、全てはうまく行き始めるのです。

このように「流れを変える」と言うことは
極めて重要です。

この重要な「流れを変える」人やことを
表すカードが大アルカナなんですね。

大アルカナを知る事はすなわち「流れを変える」
技術を知ることなのです。

その意味ではタロットカード占いではこの
大アルカナを深く知ることが最重要なのだと
いえるのです。

さてこの大アルカナのカードは22枚あります。
大アルカナのカードにはそれぞれ番号が
振られています。
番号は0から1、2と上がっていき、21までの
数がカードについています。

この大アルカナについている番号は極めて重要です。
大アルカナは絵札と書いている通りに、絵が描いて
あるカードです。
これはともするとカードを絵だけから読んでしまい
かねません。
しかし、大アルカナの絵はあくまでカードの意味の
半分を表しているにすぎません。
大アルカナのカードの意味には絵及び、数が組み
合わさっているのです。

それは大アルカナといっても、結局は0から21の
数字の意味を表しているのだということなのです。
小アルカナはシンボルと正に数字の意味から成り立つ
カードでしたが、大アルカナも数字の意味とそれに
プラスすることの絵で意味を表しているのです。

タロットカードは色々な種類がありまして、いろんな
バリエーションのカードが存在します。
カードは例えば人が中心になったり、人の代わりに
天使が描かれていたり、中には人の代わりに猫が描かれ
ているタロットカードなどもあります。

もし大アルカナが絵だけで意味が変わるのだとしたら、
使うタロットカードが違うならば、意味も大きく変えて
読まなければなりません。

大アルカナの人物の持ち物などもカードの種類によって
たとえば同じ「女帝」のカードでもかなり違うのです。
ですが「女帝」には「女帝」の意味というものがあります。
これを絵だけで読むならばその人が持っているタロット
カードで意味が違ってきてしまいます。
そうならないためにも「女帝」なら「女帝」、共通の意味
というものを掴む必要があるわけです。

それがすなわち大アルカナのカードの番号なんですね。
タロットカードである以上、カードと番号は共通して
います。
それは「女帝」なのだとしたら「3」番のカードで
あると決まっているのです。
「女帝」が「2」番に来ることはありません。

とすると「女帝」に共通する意味というのは、女帝の
絵ではなく、「3」という数字から読み取れる意味で
あるということです。

小アルカナの例えばワンド3のカードはワンドという
シンボルの意味に「3」という数字を組み合わせた
意味になります。
一方、大アルカナの「女帝」のカードは「3」という
数をかなり擬人的に読んでいきます。つまり「3」を
人物に置き換えているのです。
そのうえでその人物をそれぞれのカードが絵として
描いているのです。
そうして擬人化された「3」の数字とそれを表す
絵柄を組み合わせたときに出て来る意味こそが、
「女帝」のカードの意味なのです。

大アルカナは数字を擬人化しているために、小
アルカナよりも強力に数字の力が現れます。
そのために大アルカナは運気の「流れを変える」
ほどのパワーがあるのです。

数字にはそれぞれの数字の持つパワーというもの
があります。
それはタロットカードでは大アルカナの力の違い
に現われていまして、例えば数字ですと「0」と
いう数字はかなりの強力な数なのですが、そこから
「0」という番号がつけられた、「愚者」のカード
にも強力な力があるということが分かるのです。

そしてそれはすなわち大アルカナのカードはどの
カードも強力な力があり、中でも強い数字のカード
には特に強いパワーがあるということを表すのです。

こうして数字の擬人化である大アルカナのカードは
単なる数字の小アルカナのカードの「流れに乗る」
ということをぶち壊すほどの「流れを変える」こと
が出来るのです。

次回も続きを書いていきましょう。