今回は冥王星の神について書きましょう。
この冥王星を表す神は言わずと知れた建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)様です。一般的にはスサノオノミコト様と呼ばれています。
このスサノオノミコト様は良くも悪くも日本神話の中心と成る神様です。
良くも悪くも神話のエピソードが多く多彩です。
このスサノオノミコトは天照大神(あまてらすおおみかみ)様、月読命(つきよみのみこと)様と並ぶ兄弟神です。
天照大神も月読命も偉大な神様です。その偉大な神様の兄弟神なのですから、スサノオノミコト様も偉大なのかと思えば、
そうでないところも多いのがスサノオノミコト様の魅力です。それでいてやはり偉大な神様でもあります。
まことに多面的な魅力に溢れているのがスサノオノミコト様と言う神様なのです。
その神話はまずはどうしようもない暴れん坊と言うところから始まります。いろいろな悪さをして、高天原(たかまがはら)
という神様の住まわれる場所から追放されてしまいます。
このときのことが元に成って天照大御神様は天岩戸(あまのいわと)と呼ばれる岩屋に隠れてしまいます。天照大御神様を外に
連れ出すときに踊りを踊ったのが金星の神様のアメノウズメ様でしたね。
このときにはスサノオノミコト様はすでに高天原より追放されています。
これだけを見ると暴れん坊でどうしようもない神様だと言えます。しかし、追放されたスサノオノミコト様は出雲に
行きまして、その地で暴れていた、八岐大蛇(やまたのおろち)と言う蛇の化け物を退治することになるのです。
このときにオロチの生贄(いけにえ)にされていた女神が櫛名田比売(くしなだひめ)です。
このクシナダヒメを救うためにオロチと対決することになります。
そして見事退治するのです。このときにオロチから手に入れた宝が天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)です。
この天叢雲剣がのちに日本武尊(やまとたけるのみこと)を助ける剣です。のちには草薙剣(くさなぎのつるぎ)と
呼ばれ、三種の神器の一つとなります。
オロチを倒したスサノオノミコト様はクシナダヒメ様と結ばれます。
ここの話は完全にヒーローの話ですね。
私は似たような話を知っています。ギリシア神話の英雄ペルセウスです。
ペルセウスは生贄にされたアンドロメダ姫を助けるために化け物クジラを倒します。そしてクジラから天馬ペガサス
を得るのです。
古来より女性を守るために戦い勝利し、宝を得るのはまさにヒーローだけが出来ることなのです。
そうです。スサノオノミコト様は手の付けられない暴れん坊であるのにヒーローになった神様なのです。
またのちに大国主命(おおくにぬしのみこと)様、木星の神様である大国主命様に試練を与え、一人前の男にするのも
スサノオノミコト様です。
こうして考えるとこのスサノオノミコト様は暴れん坊としての一面、ヒーローとしての一面、終生クシナダヒメ様しか愛さなかった
という一途な一面、大国主命様を育てた強き父としての一面といろいろな一面のある神様なのです。
冥王星もいろいろな一面のある星です。破天荒で実り豊かな星です。
次回はこのスサノオノミコト様のことから、冥王星のルールを解説していきましょう。