占い師Hisashiの占い講座68(オポジションの解説)

今回もアスペクトについて書いて行きます。

前回は合(コンジャンクション 0度)のアスペクトでした。

今回は180度のアスペクトです。
この180度のアスペクトはオポジションと言います。
これは円の2分割の度数です。
つまり2の数の影響が出てきますね。
2の数は表に対して、裏。メインに対してサブのイメージです。

これがオポジション解釈の基本ともなります。
つまりオポジションの関係と言うのは表と裏の関係に
なるのです。

例えば太陽が牡牛座で月が蠍座でオポジションの
関係にある男性がいたとします。
するとこの男性は基本的に牡牛座的な的な職人的な
行き方をしたいと考えています。
しかし妻は出世を願っています。
自分は職人的に同じ作業、同じことをしていたいのです。
妻は人間関係を良くして、出世して部下を何人も
使うような立場になって欲しいと思っています。

このオポジションは、つまり大いなる矛盾なのです。
自分が何かをやろうとすると必ず現れる、影の存在
それがオポジションである星だと言えます。

ではこの矛盾を解決する手段はあるのでしょうか。
これは影の存在、裏の存在であるオポジションの
星も含めて2つの星をワンセットで扱えば良いと
言うことになります。

先ほどの男性の例ですと。自分の職人の生き方と
妻の出世して欲しいと言う願いをそれぞれ別な
ものとすると矛盾が起きます。
自分の世界でコツコツやりたい本人と人を使って、
出世をしてほしい妻。
そこの違いを考えるから、矛盾なのです。
両方を満たすようなやり方を考えれば良いのです。

職人として自立しつつ、部下も使う。
となると建設現場の職長のように、あるいは
大工の棟梁のように、職人としての技術や
仕事を持ちつつ、若手などに指導していける
立場を目指せば良いと言うことになります。

この点、お互いに刺激し合い、軌道修正を
迫られる、スクエア(90度)のアスペクト
とはハードなアスペクト同士でも、性質が
異なるのです。

スクエアは対象となる星をたたく性質
です。この場合は夫婦なら夫婦喧嘩
を起こしつつ、お互いに自分の考え方
を軌道修正します。

一方、このオポジションでは喧嘩と言う
イメージではなく、お互いに無いものを
補い合う関係です。ですから端から
見れば仲良しに見えるほどです。
ですが夫婦間ではいつも邪魔になる
こともあるということです。

しかし、この邪魔になると言う感覚は
オポジションをうまく使いこなせて
いないときに現われる感覚です。
もしうまく使いこなしている場合は
2つの星はセットで働くため、例えば
自分が何かやろうとしたときに、
いつも妻のことを思い出して、あいつなら
こう言うはずだから、今回は我慢するかとか、
あいつならやれって言うだろうなと思い、
自己アピールするとか、常に妻の意向
を確認しながら進む。と言うこと
になります。

これは決して足かせではなく、むしろ自分
の意見に対する裏の意見を常に内包している
と言うことであり、それだけこの人の意見は
完成度が高いのだと言うことです。

つまりこうしたオポジションの矛盾は
2つの星をセットに考えて、その2つの
星の個性を融合して一つの個性と考えれば、
一つの星単体では到達できない境地へと
その人を導くと言うことです。

その意味ではむしろソフトなアスペクトの
トライン(120度)やセクスタイル(60度)
などに比べて、かなり有効で使えるアスペクト
であると言えます。

その意味で今回のオポジション(180度)
やスクエア(90度)のハードなアスペクトは
使いこなすのに努力が必要ではありますが、
使いこなした場合の恩恵も大きいものだと言えます。

またオポジションのもう一つの大きな役割としては、
複合的なアスペクトに使える可能性が高いと言うことが
あります。

例えばグランドクロスはオポジションが
2つ90度に交差する複合アスペクトですし、
T-スクエアはオポジションにスクエアが絡む
複合アスペクトです。
調停はオポジションにトラインとセクスタイルが
絡む複合アスペクトです。
ミスティック・レクタングルは調停を交互に
2つ並べたような複合アスペクトです。
またカイトはグランドトリンの一角にオポジション
が絡む複合アスペクトです。

このように色々な複合アスペクトに含まれる、
オポジションですから、オポジションを見たら
複合アスペクトを考えろと言うのもあながち
間違いでは無いです。

実際、太陽と月の単体のオポジションのアスペクト
だけあるとしても、トランスサタニアンの星が
トランジットで、または、進行で他の星がオポジション
から見て90度のポジションに入ってくれば、T-スクエア
の配置になるので、そのオポジションは俄然、強い
影響力を発揮し始めるのです。

例えば先ほどの牡牛座の太陽と蠍座の月のオポジション
の男性に進行の火星が水瓶座でスクエアの位置に入る
とこれは太陽牡牛座、月蠍座、火星水瓶座のT-スクエア
となり強力な力を発揮します。
これは例えば、建設の最新技術を学ぶためにアメリカに
1年間技術研修に行くようなものです。
そしてアメリカでの研修で、自分の考え方の狭さや、
妻の言うことの本当の意味について考えたりしますし、
妻にもアメリカの素晴らしさを教えたりします。
もちろん、苦労はあるでしょうが、その経験が
自分を一回りも二回りも大きいものにしていく
ことでしょう。

つまりこうしたT-スクエアや調停などはオポジション
に一つでも星が進行やトランスサタニアンのトランジット
(トランスサタニアン以外では木星、土星なら影響力は
あります)でポジションに入ってくれば出来るので、
後天的に重要な意味を帯びるアスペクトがオポジション
だと言えます。

その意味でもオポジションは強い影響力のあるアスペクト
なので、2つの星をセットで融合させ、完成度の高い意識を
作ることと、複合アスペクトの基盤になると言うことの
2点に注意して、解釈すると良いでしょう。

次回もアスペクト解釈の続きを書いて行きます。