今回も複合アスペクトについて解説していきます。
今回はミスティック・レクタングルです。
このミスティック・レクタングルは前回紹介した、
調停の複合アスペクトを丁度逆さに2つつなげたような
アスペクトです。
つまりあるオポジション(180度)に対して片方が
セクスタイル(60度)、片方がトライン(120度)
になるようなポジションに星が来て(調停)、その星にさらに
オポジションで星が入って来る複合アスペクトです。
この場合はその反対側の星でも丁度、逆の調停に
なります。
そしてこのオポジションから見ても、最初のオポジション
になる星が調停になります。つまりこの形で長方形になるのですね。
このミスティック・レクタングルは丁度、4つの調停が向かい合う
形になるのです。
そのため調停の意味が縦横無尽に活かされると言うわけです。
現代を生きている方は大抵は海王星と冥王星のセクスタイルが
あるはずです。
その冥王星の先にオポジションで入る星があり、
海王星の先にオポジションで入る星があれば、
ミスティック・レクタングルは完成するのです。
さてこう考えると比較的に起こりやすい、複合
アスペクトでもありますが、もともと調停
自体がかなり使いやすく、あまり欠点のない複合アスペクト
であるために、ミスティック・レクタングルは、
グランドクロスやグランドトリンのような偏りはあまり
ありません。
それどころか非常にバランスが良い複合アスペクトだと
言えます。
具体的に見て行きましょう。
天秤座の冥王星と射手座の海王がセクスタイル
である世代があります。
そこに双子座の土星が入ってくる年代があります。
これは1971年の後半の年代なのですが、
これだけですと、射手座の海王星の反対側に
双子座の土星があり、これは理想や夢の具体化
という意味があります。
これに調停で天秤座の冥王星が入っているので、
そうした夢の実現にむけて、理想のパートナー
を得るために努力すると言う、いわば結婚に
かなりの憧れを持ちそうな年代であると言うこと
が言えます。
さてこの冥王星のオポジションに牡羊座の月
が来た場合は、まさにその理想の結婚に
大真面目に取り組む姿が予想できます。
こうした人はかなり強力な印象を持っている
でしょう。
このミスティック・レクタングルは調停同士の
複合アスペクトですが、割合に強いところも
あります。
例の人の場合は火と風だけで構されているので、
グランドクロスほどの四元素的なバランスの
良さはないわけです。
一方でグランドトリンほどの四元素の偏り
はないので、その意味では、丁度その
中間であると言えます。
この例の人の場合は火と風が丁度共鳴して
いるのだと言えるでしょう。
火の激しい部分と風の理知的な部分が共鳴
して、これはしっかりと冷静にしかも燃え上がる
ような気迫で物事を推し進めていくと言うような
イメージでしょうか。
例の方は男性であるとすると、射手座の海王星
と双子座の土星で、これは世の中のために尽くしたい
と言う理想主義から青年海外協力隊として、
アフリカの国に行く、教師のようなイメージです。
そして牡羊座の月と天秤座の冥王星では現地
で好きな女性ができて結婚をして、
その国で一生暮らすことにすると言うようなイメージ
ではないでしょうか。
自分の夢のためなら、そして好きな人のためなら
何でも賭けると言うのは火的ではあります。
しかし、この人は計算があり、決して無謀に飛び込む
ことはありません。
ちゃんと大学を出て、青年海外協力隊に入るのも
そうですし、現地で結婚するのもしっかりと段階
を踏んでいくでしょう。
そのあたりは風の計算も出来ると言うわけです。
その意味では二つの元素の共鳴があるので、
応用が利きますし、それでいて強いところは
強いと言えます。
このミスティック・レクタングル自体はマイナー
な複合アスペクトなのですが、力は強力なもの
を持っています。
弱点としては共鳴は2つの元素になるので、他の
2つの元素を持っていない人の場合はやはり
偏りが出てしまうところでしょうか。
例の人の場合はここまで火と風に偏ると地や水
の元素がないと問題が起こってしまいます。
例えば水が無ければ、結婚相手への思いやりや
優しさが足りないでしょうし、地がなければ
経済的に困窮しかねません。
その意味ではただの調停よりは少し、難しい
ところはあります。
調停ですとバランスは良いのですが、ミスティック・
レクタングルの場合は調停よりも強いが、
バランスは少し崩れます。
その点に注意さえすれば、かなり強くバランスが良く、
応用の効く複合アスペクトではあります。
二つの元素の共鳴と言うことを理解すれば
解釈しやすいのではないかと思います。
次回も複合アスペクトについて解説します。