占い師Hisashiの占い講座82(調停の解説)

今回も複合アスペクトについて書いて行きましょう。

今回は調停(メディエイション)です。

この調停は少し変わった複合アスペクトです
この調停はオポジションで結ばれた2つの星に対して、
トラインとセクスタイルでつながれた星が間に入る、
複合アスペクトです。

つまりオポジションの片方から見てトラインになり、
もう片方から見るとセクスタイルになると言うことです。
調停が変わっているのは、この複合アスペクトは
オポジション、トライン、セクスタイルと言う、
それぞれ違う3つのアスペクトで構成されているという
点です。

オポジションに対してもう一つの星が2つのアスペクト
で入ってくる複合アスペクトには他にT-スクエアが
あります。

このT-スクエアの場合はオポジションのどちらかと
言うと強い表裏の関係にたいして、スクエアで
かなり強く押しのけます。
つまりこのスクエアはかなりストレスを感じるので、
その分強いエネルギーを引き出すのです。

一方で今回の調停です。
この複合アスペクトはオポジションの強い表裏の関係
に対して、トラインとセクスタイルで正に調停を
しているのです。
これはトラインと言う、温和なアスペクトとセクスタイル
と言う工夫の出来るアスペクトでオポジションの
緊張を緩和しているのです。

その意味ではオポジションを比較的に穏やかに
有効に使えますし、それでいて緊張感もあると
言う、かなりバランスの良いアスペクトです。

複合アスペクトはグランドクロスやグランドトライン
のようにどこか偏ったところがあるものです。
それに対してこの調停はかなりバランスの良い
複合アスペクトです。
そもそもオポジション、トライン、セクスタイル
という3つのアスペクトの複合なので、その
バランスの良さも引き立つのです。

その意味では正に複合アスペクトの醍醐味を
味わえる複合アスペクトなので、基本的には
誰でも持ってはいたい複合アスペクトではあります。

基本的にはオポジションの裏表の緊張感のある
アスペクトに対して、トラインで緊張感の
緩和をセクスタイルで工夫を図る複合アスペクト
です。

例えば牡牛座の太陽と蠍座の天王星のオポジションの
アスペクトを持つ男性がいたとします。
この男性は基本的に職人的に生きたいのです。
しかし、世代的にビジネスでチャンスをつかむ
時代なので時代遅れの職人であることに後ろめたさ
を常に感じて、卑屈になってしまうところがあります。
しかし、ここで蟹座の木星があると話は変わって
きます。
この木星は蠍座の天王星に対してトラインです。
この蟹座の木星は家族を大切にすると言う
イメージですが、この家族を大切にすることは
現代的なビジネスの世界でもわりに重視される
ところはあるので、家族で仕事を切り盛りする
と言うことで可能性が開けます。
また蟹座の木星は牡牛座の太陽に対してはセクスタイル
なので家族の中で感じたフィーリングを職人の
仕事に活かすことも出来るでしょう。

この点、もし木星が獅子座に入るT-スクエアの場合
ですと、職人として生きたいしビジネスの道も行かな
ければならないのに、獅子座の木星で創作活動まで
したくなってしまって収拾がつかなくなってしまいます。
その場合は苦しくても職人芸、ビジネスを創作活動
を使ってスタイルを構築する必要があるでしょう。

さてこの調停とT-スクエアの関係を見ていただくと
分かると思いますが、T-スクエアはかなり苦しく、
成功するのに相当の努力とエネルギーが必要である
ことが分かります。

一方の調停ですと、比較的に成功しやすいですし、
グランドトラインのような甘えたところもありません。
その意味ではかなり有効なアスペクトです。

調停の複合アスペクトのある有名人としては、
韓国のフィギュアスケータ―、バンクーバーオリンピック
金メダリストのキム・ヨナ選手がいます。

キム・ヨナ選手は乙女座の太陽と魚座の月とアセンダントの合
との間がオポジションです。
これは強い克己心と周囲に自分の表現を訴えることが得意
だといえます。
これだけですと周囲から目を引きやすいと言うだけですが、
これに対して山羊座の天王星と海王星と土星の合が調停
として入ってきています。
実はこの山羊座の天王星と海王星と土星の合は世代的な
特徴でもあります。
前回のヨードの浅田真央選手のところでも書きましたが、この世代的
な山羊座の天王星と海王星と土星の合をキム・ヨナ選手と
浅田真央選手はうまく活かしていると思います。
浅田真央選手はこの山羊座の星たちにヨードで火星と木星
のセクスタイルをインコンジャンクトで使い、キム・ヨナ選手
は太陽と月のオポジションへの調停として使っています。

さてこの山羊座の天王星と海王星と土星の合は芸術的な
感性が非常に優れていて、それを表現出来ると言うことですが、
太陽と月の関係性から考えますと、乙女座太陽の克己心は、
この芸術性と親和性がありますし、魚座のアセンダントと月
との関係では月の表現力を芸術性でさらにアップさせることが
出来ます。

浅田真央選手は火星と木星と言うスケートの技術・能力
的な天才でしたが、キム・ヨナ選手は太陽と月と言う
自分が表現の工夫をし努力をすることで、山羊座の天王星
と海王星と土星の芸術的な感性を引き出しているのです。

神の子、天才であるヨードの浅田真央選手に調和と工夫の
調停のキム・ヨナ選手が勝ったと言うことは非常に考え
させられることではあります。

この例を見て分かるように、調停は単なるよくある複合
アスペクトではなく、大きな可能性を秘めた複合アスペクト
なのです。しかも、非常に使いやすいです。

皆さんも調停の複合アスペクトが自分にあるかどうかを
調べてみてください。

大きな発見があるかもしれませんよ。

次回も複合アスペクトについて書いていきます。