占い師Hisashiの占い講座97(三重円の読み方の基本)

前回は三重円のアスペクトを見るときは、
合(コンジャンクション)とTースクエア
にアスペクトをして、グランドクロスに
なる場合とグランドセクスタイルが形成
する場合に「絞る」ことが重要であると
書きました。

今回は三重円のアスペクトで合のみに
絞ったとして、どのように解釈を
するかということについて、書いて行きます。

三重円を見る場合に必要なことは
とにかく出生図に戻るということです。

これは出生図が種で進行図が成長の
過程で、トランジット図が季節の変化
という視点があると分かりやすいでしょう。

つまりはどんなにトランジット図で
重要な星が合になっても、それは
種としての植物に季節の変化を与えて
いるに過ぎないのです。

つまりはどんなに豊作の秋が来たとしても、
もともとコシヒカリであったのか、それとも
はえぬきであったかの方が重要なのです。

もちろん不作の秋には良いお米は出来ません。
ですからトランジットにも意味はあるのですが、
人は生まれたときの品種を超えることは出来
ないのです。

ですがもちろんはえぬきであっても、うまく育ち
(進行図)、豊作の秋(トランジット図)を
迎えれば、それは美味しいお米になるでしょう。

その意味では進行図とトランジット図もやはり
重要ではあります。

しかし話を戻しますと、出生図に戻る
ということがいかに重要であるかという
ことです。

それはつまりは自分がどんな植物で
あって、その個性をどう生かしたら良いのか
という答えがそこにあるからです。

そしてその個性を生かすための成長の
過程となるのが進行図の合ということなの
です。

そして自分と言う植物に恵の秋と言う
季節の変化を示すのがトランジット図の
合ということなのです。

 

これは例えば太陽と木星と水星、金星が蠍座の合の
人がいたとします。

この人の場合は土星と冥王星が天秤座です。

となりますと基本的な性格は太陽と木星と
金星と水星が蠍座の合ですからこれはとても
愛情が深く、極めて優しい性格の人であると
言えます。

たとえばこの例の人は女性だとしますと、
この人が26歳ぐらいになりますと進行の
土星と冥王星が合になります。

おそらくはこの時期には親しい家族に何事
かが起こるかもしれませんんし、それは自分が
社会で受ける苦しさかもしれません。

とにかく極めて苦しいことが起こるでしょう。

それが故にこの人は暗く陰鬱な性格になって
しまうのです。

しかしこの人の本来的な人格は優しく愛情が深い
というところにあります。

ですからこの時期から暗く陰鬱なところが出て
きたからといっても、本来的な優しく愛情が
深いところは変わらないのです。

それが証拠にこの人が12年に一度来る蠍座
の木星の年にはこの人の個性である、優しく
愛情深いところが、前面に出るのです。

このことから分かる通り、出生図は種です。

太陽と木星と水星、金星の蠍座の合という
愛情深くて優しい人格が種です。

この太陽や木星に進行の土星、冥王星が合と
してアスペクトをしたときから、暗く陰鬱な
カラーも宿すのです。

それは単に暗く成って悪くなったという単純な
ものではありません。

進行の合で新たなトーンが加わるのは成長
の過程です。

たとえ暗く陰鬱であったとしても、この
人にとってはそれは成長の過程でして、
それは人としての成長なのです。

暗く陰鬱に見えても、本質の優しく愛情
深いところは変わりませんし、暗く陰鬱
なところはむしろ人間的な深みと言っても
良いかもしれません。

子供のただ優しいだけの感性ではなく、大人の
深い悲しみをしる深みのある人格に
なったのです。

ですが季節として、蠍座の木星の時期には
本来的な優しく愛情深いところが見え隠れ
するのです。

しかし、このような成長の過程にしても、
季節の変化にしても、やはり大事なのは
基本の種としての人格。出生図なのです。

これを単に進行図で土星、冥王星が来るので
注意しましょうとか、トランジットの木星で
12年に一度の大幸運期が来ますと見る
のは少々浅い見方です。

あくまで出生図のこのような人格に対して、
進行で土星、冥王星が来るので、たとえ
辛く苦しく陰鬱になったとしても、それは
成長の過程としてとらえ、むしろ人間的な
深みがでるのですよと心しておくこと。

そしてトランジットの木星で、本来的な
自分の良い部分の愛情深いところを
再認識する年となりそうですとそういう
読みが出来るのです。

つまり三重円と言っても本質的には
出生図が自分の基本を握っていると
いうことを忘れないようにしましょう。

そのうえで三重円のアスペクトはこの
例のように合に「絞る」ことこれが
大切です。

こうした理解さえあれば、あとは実際の
依頼者に合わせて、応用していくのみ
です。

三重円が読めないのはこうした理解に
欠けているからなのです。

次回はまた別のことを書きます。

お楽しみに。

 

 

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