占い師Hisashiの占い講座115(成長の流れと三重円の読み方)

今回からは12室について、
新たなことを書いて行きます。

以前より例の人を出して、
その人の人生とまた、その
人がプロジェクトを行った
際に起こりうる可能性について
書いてきました。

これは12室を単にその人の中の
それぞれに固有な12の要素とみなす
のではなく、12の室を階段を上る
ように回っていくことによって、
人生の方向性もプロジェクトのような
長い人生からすると短いスパンの
ことでも有機的に連動した見方
をするということでした。

これには12室が段々と回転をしながら、
1室から10室へそして10室から11室、
12室を経て、また次の1室へと向かう
という成長の流れというものがある
という解釈が根底にあります。

つまり人は1室に生まれ、10室で人生
の頂点を体験し、11室、12室で人生
を終えていくという流れです。

これをもっと短いスパンで置き換えた
のがプロジェクト編でした。

これは1室から12室への流れという
のは人生という壮大なテーマを基準
としているのですが、この人生の写し絵
として短いスパンで自分が取り組む
ことにも応用出来るのではないかという
提案でした。

こうした12室を自分の人生や一つの
プロジェクトの成長の流れとして見る
というのは、人生やプロジェクトの
時間経過と成長を見るものです。

西洋占星術には成長や時間経過を見る
ものとして、通常は三重円というもの
を使います。

これは出生のホロスコープ(ネイタル
のホロスコープ)に対して進行の
ホロスコープ(プログレスのホロス
コープ)とトランジットのホロスコ
―プ(その時点でのホロスコープ)を
重ねていくことにより、出生という
いわば内在的な自分の個性や運命に
対して進行と言う成長していく個性
や運勢の移り変わり、プラストランジット
というその時々の世の中の動き、流れ
世相などを加えていくものです。

この三重円をうまく活用すれば、自分の
人生のその時点時点での自分の人生の
進み方がわかるのです。

この中で三重円から見ると例えばその
年のその時期が自分にとってどのような
価値があるか、そして何があるかが
分かるという、西洋占星術の粋と言え
るようなものなのです。

ですが12室を順に成長の流れとして
読んでいくことは三重円とはまた
違った解釈をすることが出来ます。

三重円は出生と進行とトランジットを
組み合わせその時点時点で読んでいくと
いう、いわばデジタルな時間に対する
アプローチ方法をとっています。

自分の個性、運命、気持ちの変化、
運勢の変化、世の中の流れというもの
をデジタルな時間進行の中で考えて
いく運命解釈方法なのです。

それに対して、12室を成長の流れと
して読むというのは自分の一生の運勢
を出生のホロスコープの配置より、
有機的に読むというかなりアナログな
時間に対するアプローチを表して
います。

これは自分の一生を言わば魂の成長と
いうようにとらえ、ホロスコープを
一周することによって魂が自分の一生
の間に何を掴むか、どんな生き方を
するかという、自分の一生を絵巻物の
ようにとらえていく読み方です。

この成長の流れの読み方は自分の一生
流れを読むものであると同時に、もっと
短いスパンで行う活動の中にもこの
成長の流れが封じ込められていると
いうように読むことも出来ます。

こうした絵巻物的に人生やプロジェクト
を読むことは非常に有効です。

何故なら三重円はデジタル的な時間の
観念より成り立っており、そこには
自分の人生の指向性がないからです。

単なる数字の羅列のようなところが
あります。

となると三重円から自分の人生を見て
みたときには、その占いをする占い師の
力量によって見えてくる世界もかなり
変わってきてしまうのです。

占い師がこのデジタルな三重円から
どう切り取って、どう形にするかで、
解釈は大きく異なってしまいます。

つまり素材としての三重円は同じでも
料理としての解釈は、料理人である占い師
によって大きく異なるのです。

その点、成長の流れとして12室をとらえ
た場合はその時間の解釈に指向性が
あり、つまりは自分の人生を流れで
追うことが出来るのです。

もちろんこれとて占う占い師の力量に
よって解釈が異なってきますが、大まか
な流れというものは西洋占星術を勉強
された方なら大体わかるでしょう。

これはいわば料理のレシピが書いて
あるようなもので、そうであっても
料理人の腕前で料理は変わってきますが、
レシピがあれば、料理の作り方は分かります。

同様に12室を成長の流れで考えるということ
は自分の人生を流れで考えるということ
であり、それは指向性があるので、
とても分かりやすい人生の流れを表すのです。

もちろんそれとて解釈によって大きく印象
は異なりますから、占い師の力量で変わって
来るところはあります。

ただ自分自身で自分のことを知りたいという
方にとっては最適の占いではあります。

自分がどうやったら自分にとって一番
楽しく、楽で、やりがいのある生き方
が出来るかの答えがそこにはあるのです。

でも人生はこの成長の流れの通りに
流れるの?

他の生き方は無いの?

という方にとっておきの方法を
お伝えします。

続きは次回をお楽しみにしてください。

占い師Hisashiの占い講座101(成長の流れ、1室、2室)

今回は西洋占星術の時間の考え方を
深めていきます。

西洋占星術では、過去、現在、未来を
丁寧にその流れをつかみ、その上で、
世の中の流れも現在、未来と流れを
つかみ、個人の時間の流れと、世の中の
流れをすり合わせて、立体的に時間の
中で個人の運気の種である出生のホロスコープ
を変容させていくというところに、
西洋占星術の時間の理解はあります。

と致しますと、時間の流れを司る、出生の
ホロスコープ、現在の流れをつかむ三重円、
そして未来の三重円のホロスコープで
時期をつかむという過去、現在、未来の
流れがあります。

 

このあたりの読み方については、三重円の
解説を参照していただきたいと思います。

さて一方で西洋占星術には、物事を
なすときに、何かを起こすときに、その
個人の持つ、成長の流れというものがあります。

実はこれは出生のホロスコープに刻印
されているのです。

実は私たちが何か物事をなすときには、
ホロスコープの星の配置に物事を進める
流れが刻印されているのです。

これはホロスコープの星の配置そのものに、
時間としての物事の流れが記されているのです。

この物事の流れとはつまりは1室から10室まで
の室の流れに時間の流れが刻印されていると
いうことです。

実は出生のホロスコープとは個人の
物事をするときのありがちな成長の流れ
という時間を表すものでもあるのです。

たとえば1室に木星がある方を考えましょう。
これは生まれたその時期に、周囲から祝福
され経済的にも豊かな環境で生まれ育つ方を
表します。

一般的にはこの1室の故に、このような方は
どの分野のどのような方向に進んだとしても、
成功の多い、周りに称賛されることの多い方
であると解釈されます。

ですがこの1室とはただ生まれついた運気を
表すだけではないのです。

たとえばこの例の方がある会社に入社したとき
には入社直後に職場の方より祝福を受け、
期待され、仕事を始めるというスタートの仕方
をするのです。

またこの方が2室に天王星があるとします。

この場合はこの方はお金の入り方、入れ方に
おいて不確定で自分の実力でしか、収入を上げる
ことの出来ない方であると普通は解釈します。

となりますと、この例の方は例えば不動産営業
のような低い基本給と不動産売買契約成功の
インセンティブにより、月々の頑張りや能力によって、
収入が変わるようなお金の稼ぎ方をするような方
であると言えます。

これは公務員の方のように月々固定的に給与を頂く
ような働き方は合っていない方であると言えます。
このような方はもし、公務員的に働こうとすると、
どうやってもうまくいかず、不動産営業などの方向
に進もうとすると、途端にうまく行くようになります。

もし無理に公務員的に働こうとすると、何らかのトラブル
があり、結局は不安定な収入の仕事をせざるを得なく
ます。

もちろんこの不安定な収入というのは決して悪いこと
だけではなく、インセンティブにより大きく
収入が上がる可能性があり、それを平均的にならす
ことが出来れば、つまりこれはアスペクトなどで、
2室の天王星の動きを土星や太陽、水星、月あたりで
コントロール出来るならば、でこぼこではあるが、
大きく入ることもある収入を管理し、フラットな
形に整えることが出来ます。

例えば固定給で25万円の収入のある公務員的な
仕事にはこのタイプの方は就くのは難しいですが、
固定給で月16万円でインセンティブで月に、
30万円から5万円の揺れ幅がある仕事ならば、
自分の才能を発揮しやすいと読めるのです。

この場合は3ヶ月に1月30万円、1月7万円、
1月5万円のようなインセンティブだったとしても、
それを3ヶ月で42万円にして、平均で月14万円
として、固定給の16万円と合わせて、月30万円
の生活が出来るということです。

これは理論的には可能だとしても、実はこうした
コントロールは難しいものがあります。

それはどうしても収入が多い月にお金を使う傾向
があることが普通だからです。

特に2室に天王星があるとこうしたお金をならす
コントロールは難しくなります。

2室の天王星に土星がアスペクトしている場合には、
このインセンティブを別の通帳に貯めておいて、
プールしておいて、そこから月に10万だけを使い、
あたかも月26万円の固定給をもらっているという
ように収入をコントロール出来るでしょう。

一方、天王星に太陽がアスペクトしている場合には
インセンティブの額を高めるべく、仕事に打ち込み、
常に意欲を高く持つことによって、月、2万円でも
インセンティブをさらに上げようとするでしょう。
そうなると収入が少ない時でも月23万円にはなり、
通常は25万円、多いときには月48万円にもなるので、
これはどうやっても、固定収入月25万円よりも
やっていけることとなります。

また天王星と水星がアスペクトしている場合ですと、
インセンティブの収入を毎月、足りない支払いに払い、
また必要のないところには出さないというような
コントロールをするので、携帯代金を安くするとか、
外食を中食にする、保険の見直しをする、車をハイブリッド
カーにしてランニングコストを下げるなど、かなりの
やりくりをした上でインセンティブを効果的に使うように
します。

天王星に月がアスペクトしている場合には、奥様に
お金の管理をしてもらい、インセンティブのでこぼこを
奥様に管理してもらうことによって平均的に収入を
ならしていきます。

このように2室の天王星は収入が不安定ではあるものの
管理を上手くすれば(うまく効果的な星のアスペクト
を使えば)、固定的な収入よりも高い収入と安定を
得ることが出来ます。

これは2室の解釈です。

ただ1室の木星で周囲に祝福されるような形で会社に
入社出来るような方でも、もしこの会社で実際に
仕事に就く場合にはこのような収入問題を抱える
ことになります。

それを一生の間の傾向とするのが普通の解釈ですが、
この例の方のように入社してすぐにこうした収入
の不安定さに悩まされることになると読むのが、
成長の流れとしての出生のホロスコープの
時間の読み方です。つまり1室から2室へと
成長の流れとして時間は流れるのです。

もちろん成長の流れとして2室天王星を読んだ場合
には先ほどのようにアスペクトまで考えて、成長の
流れを読む必要があります。

話が長くなりました。

続きはまた次回に

占い師Hisashiの占い講座100(西洋占星術・タロットカード占い 時間の流れ)

前回まででタロットカード占いの基本と
なるべき、3枚カードの時間の流れを
掴む占いについて解説しました。

タロットカード占いの基本はこの時間
の流れを掴む、3枚カード占いなので、
この3枚カード占いを完璧なものとすれば、
どんなタロットカード占いも出来るのです。

その意味ではタロットカード占いの流れを掴む
ということは要するにこの3枚カードの占い
の時間の流れを掴むということであるとも
言えるのです。

その意味ではタロットカード占いについては、
基本的なことはほぼ解説出来てはいます。

もちろん応用的なことは色々とありますし、
カード自体の解説などもありますが、一応
はタロットカード占いの解説については、
ここで区切りとなるでしょう。

さてこの時間についてなのですが、実はこの
時間という概念は西洋占星術でも重要な役目
があります。

この時間に関する感覚をマスターするならば、
西洋占星術に関する理解もさらに深まる
のです。

西洋占星術で時間という概念を一番感じ
られるのはやはり三重円です。

三重円には個人の生まれてから、成長して
いく過程が彩られています。

まずは物事の基本となるべき出生円、これは
過去と考えると良いでしょう。

そうして、その出生円から年齢に合わせて星
を動かした図、これが進行円で、これは
自分自身の現在の姿と言えます。

さらに現時点での星のポジションである、
トランジット図、これは世の中の現在の姿
と言えます。

ですから三重円で現在時点を表示したときの
出生円は過去、進行円とトランジット円は
個人の現在、世の中の現在を表しています。

そうして三重円で、自分が知りたい時点の未来
の図を出した時には、やはり出生円は過去、
そして進行円は個人の未来、トランジット円
は世の中の未来を表すのです。

この点につき、タロットカード占いと違う点があります。

タロットカードの過去、現在、未来はあくまで、
そのテーマとすることがらについての過去、
現在、未来を指し示すものです。

たとえば恋愛運の場合はあくまで、対象となる
その方の恋愛運という絞った運気に対する、
過去、現在、未来を指し示すものです。

しかし、西洋占星術の場合は、恋愛運であろうと、
仕事運であろうと、おなじホロスコープを使い
ます。

そうして三重円で個人の過去である出生の図
と個人の現在である、進行図、世の中の現在
であるトランジット図を見て、その後に未来の
三重円の出生図、進行図、トランジット図
を見るというわけです。

そして三重円より、恋愛運、仕事運などを自分で割り出す
というわけです。

こう書いてくると、タロットカード占いの方
がより実践的であるということが分かるでしょう。

タロットカード占いの場合は時間については、
その占いのテーマにつき、過去、現在、未来と
並べていくのです。

一方、西洋占星術の場合はあくまでその個人につき、
個人の過去、現在を割り出し、そこに世の中の
現在も割り出し、さらに個人につき、個人の過去、
未来、世の中の未来を割り出し、そこからそれぞれ
のテーマにつき、その出た三重円をテーマにふさわしい
形に解釈をしていくという形です。

西洋占星術はかなり時間に対して厳密に解釈して
おり、解読する占い師の力量によって、解釈も
大きく変わっていくというところがあります。

西洋占星術の方がより難解で解読するにはそれなりの
技術が必要であることが分かると思います。

ただ西洋占星術の方がかなり厳密ではあります。

というのも西洋占星術の考え方には現在であっても、
未来であってもトランジット図というものがあります。

それは現在と未来についての世の中の動きを
追ったものです。

この世の中の動きという側面をより厳密に見るのが、
西洋占星術だと言えます。

西洋占星術には個人が運を動かすときには、
必ず世の中の動きとの調和を考えるのです。

つまり個人が何かをなすためには、世の中の動きに
即した動きをしないと何も始まらないという
考えがそこにはあるのだと言えるでしょう。

時間を考えるときにも、個人の時間と世の中の時間
を分けて調和をはかるという西洋占星術の考え方に
はかなり厳密なものがあり、またそこに奥深さが
あると言えます。

また占いのテーマを中心としてそこから、
時間を割り出すタロットカード占いには、
とにかく必要なことについての回答を求める
という姿勢が感じられますし、あくまで個人と
しての運気を割り出した上でそこから、自分で
テーマを読み解くという西洋占星術には、
厳密ではありますが、かなり難解であることが
感じられるでしょう。

西洋占星術の時間の考え方はやはり、植物の
種が過去で現在が木で未来が果実のような、
成長過程をしっかりと考えて解釈する必要が
あると言えるでしょう。

長くなりました、次回も続きを書きます。

占い師Hisashiの占い講座97(三重円の読み方の基本)

前回は三重円のアスペクトを見るときは、
合(コンジャンクション)とTースクエア
にアスペクトをして、グランドクロスに
なる場合とグランドセクスタイルが形成
する場合に「絞る」ことが重要であると
書きました。

今回は三重円のアスペクトで合のみに
絞ったとして、どのように解釈を
するかということについて、書いて行きます。

三重円を見る場合に必要なことは
とにかく出生図に戻るということです。

これは出生図が種で進行図が成長の
過程で、トランジット図が季節の変化
という視点があると分かりやすいでしょう。

つまりはどんなにトランジット図で
重要な星が合になっても、それは
種としての植物に季節の変化を与えて
いるに過ぎないのです。

つまりはどんなに豊作の秋が来たとしても、
もともとコシヒカリであったのか、それとも
はえぬきであったかの方が重要なのです。

もちろん不作の秋には良いお米は出来ません。
ですからトランジットにも意味はあるのですが、
人は生まれたときの品種を超えることは出来
ないのです。

ですがもちろんはえぬきであっても、うまく育ち
(進行図)、豊作の秋(トランジット図)を
迎えれば、それは美味しいお米になるでしょう。

その意味では進行図とトランジット図もやはり
重要ではあります。

しかし話を戻しますと、出生図に戻る
ということがいかに重要であるかという
ことです。

それはつまりは自分がどんな植物で
あって、その個性をどう生かしたら良いのか
という答えがそこにあるからです。

そしてその個性を生かすための成長の
過程となるのが進行図の合ということなの
です。

そして自分と言う植物に恵の秋と言う
季節の変化を示すのがトランジット図の
合ということなのです。

 

これは例えば太陽と木星と水星、金星が蠍座の合の
人がいたとします。

この人の場合は土星と冥王星が天秤座です。

となりますと基本的な性格は太陽と木星と
金星と水星が蠍座の合ですからこれはとても
愛情が深く、極めて優しい性格の人であると
言えます。

たとえばこの例の人は女性だとしますと、
この人が26歳ぐらいになりますと進行の
土星と冥王星が合になります。

おそらくはこの時期には親しい家族に何事
かが起こるかもしれませんんし、それは自分が
社会で受ける苦しさかもしれません。

とにかく極めて苦しいことが起こるでしょう。

それが故にこの人は暗く陰鬱な性格になって
しまうのです。

しかしこの人の本来的な人格は優しく愛情が深い
というところにあります。

ですからこの時期から暗く陰鬱なところが出て
きたからといっても、本来的な優しく愛情が
深いところは変わらないのです。

それが証拠にこの人が12年に一度来る蠍座
の木星の年にはこの人の個性である、優しく
愛情深いところが、前面に出るのです。

このことから分かる通り、出生図は種です。

太陽と木星と水星、金星の蠍座の合という
愛情深くて優しい人格が種です。

この太陽や木星に進行の土星、冥王星が合と
してアスペクトをしたときから、暗く陰鬱な
カラーも宿すのです。

それは単に暗く成って悪くなったという単純な
ものではありません。

進行の合で新たなトーンが加わるのは成長
の過程です。

たとえ暗く陰鬱であったとしても、この
人にとってはそれは成長の過程でして、
それは人としての成長なのです。

暗く陰鬱に見えても、本質の優しく愛情
深いところは変わりませんし、暗く陰鬱
なところはむしろ人間的な深みと言っても
良いかもしれません。

子供のただ優しいだけの感性ではなく、大人の
深い悲しみをしる深みのある人格に
なったのです。

ですが季節として、蠍座の木星の時期には
本来的な優しく愛情深いところが見え隠れ
するのです。

しかし、このような成長の過程にしても、
季節の変化にしても、やはり大事なのは
基本の種としての人格。出生図なのです。

これを単に進行図で土星、冥王星が来るので
注意しましょうとか、トランジットの木星で
12年に一度の大幸運期が来ますと見る
のは少々浅い見方です。

あくまで出生図のこのような人格に対して、
進行で土星、冥王星が来るので、たとえ
辛く苦しく陰鬱になったとしても、それは
成長の過程としてとらえ、むしろ人間的な
深みがでるのですよと心しておくこと。

そしてトランジットの木星で、本来的な
自分の良い部分の愛情深いところを
再認識する年となりそうですとそういう
読みが出来るのです。

つまり三重円と言っても本質的には
出生図が自分の基本を握っていると
いうことを忘れないようにしましょう。

そのうえで三重円のアスペクトはこの
例のように合に「絞る」ことこれが
大切です。

こうした理解さえあれば、あとは実際の
依頼者に合わせて、応用していくのみ
です。

三重円が読めないのはこうした理解に
欠けているからなのです。

次回はまた別のことを書きます。

お楽しみに。

 

 

占い師Hisashiの占い講座96(三重円のアスペクトの注意点、コンジャンクション(合)、グランドクロス、グランドセクスタイル)

前回までで、ほぼ三重円の読み方の基本
は書けたと思います。

今回からは応用編として、三重円の
アスペクトについて書いていきます。

まず三重円のアスペクトを見るときの
注意点です。

実は三重円というのはかなりアスペクト
が出来やすいです。

出生円のみですと、それほどアスペクト
は多くないと思いますが、進行円、
トランジット円を考慮に入れると、
ほぼアスペクトだけで埋まってしまいます。

きりがないほどアスペクトが出来るので、
三重円でアスペクトを見る場合には、
割り切りが必要です。

それはつまり、三重円のアスペクトは
コンジャンクション(合)に限定する
というものです。

コンジャンクションだけに限定すると、
それほどアスペクトは多くないこと
が分かるでしょう。

基本的には三重円の場合はアスペクト
の大きな影響はコンジャンクションしか
出てきません。

というより、コンジャンクションの
影響はかなり多きく、その他の
アスペクトの影響は相対的に小さい
のです。

厳密にいうとコンジャンクション以外
のアスペクトもアスペクトとして有効
に働いているのですが、その影響まで
を考えると煩雑に過ぎるのです。

ですから非常に大きな影響のある、
コンジャンクションのアスペクトのみ
にアスペクトを絞るという作業が
三重円の場合は必要なのです。

実際、三重円の場合はコンジャンクションの
アスペクト以外はそのような気がする
が違うような気もするというレベル
のものです。

本当に事件として起きるほどのもの
ですとやはりコンジャンクション
は特徴的に出てきます。

ただここで「基本的に」コンジャンクション
のアスペクトのみに絞ると書いたのは
やはり「例外」もあり、他のアスペクト
が重要視されることもあります。

具体的にはそれは複合アスペクトと
関わる場合です。

例えば出生のホロスコープでT-スクエアが
出来ている人の場合はT-スクエアの中心の
反対側に星が進行やトランジットで入って
きた場合には、グランドクロスが三重円
で形成されます。

この場合はT-スクエアの持つ、不安定で
あるが故に持つ、莫大なエネルギーが一気に
グランドクロスとして、炸裂するので、
むしろ出生のグランドクロス以上に強烈な
パワーを秘めた複合アスペクトになるでしょう。

もちろんこれは、グランドクロスになるための
星がどのぐらい遠い星かで影響力が変わります。

例えばトランジットの月ですと、月一回の
パワーが動く時と言えますし、太陽なら
年1回の転換期ですし、水星、金星なら
年何回かのラッキーポイント程度でしょうし、
火星でしたら2年に1回の争いの時ですし、
木星でしたら12年に一回の幸運期でしょうし、
土星でしたら約30年に1回の試練の時と言えます。

トランスサタニアンになりますと、天王星は
84年に1回の変革期ですし、海王星なら
165年に1回のスペシャル幸運期ですし、
冥王星なら249年に1回の激動期となります。

つまりトランジットの月が来る場合ですと、
たまに来るトラブルの時程度ですが、トランス
サタニアンの星ですと、もうこれは一生に
一度の大転換期というわけです。

もちろんこれは出生の星とトランジットの星
のコンジャンクションでも同じことが言えます。

このようにT-スクエアの中心の星の反対側に
トランジットの星が入って来て、グランドクロス
になる場合はオポジションやスクエアの
アスペクトではあっても、コンジャンクションと
同じぐらいかそれ以上に影響力はあるのです。

もしT-スクエアからグランドクロスになる、ポイント
に来た星がトランジットではなく、進行の星
だとすると、それは月以外ですとほぼ一生に1回の
出来事なので、影響力はさらに大きいです。
月でも30年近くに1回の出来事なので、やはり
影響力はかなり大きいでしょう。

こうした複合アスペクトに関係するアスペクトは
他にもあって、たとえばヨードを形成する場合など
もありますが、ヨードを含め、3つの星程度で形成
される、複合アスペクトとなると、かなり頻繁に
起こってしまうので、それほど重視する必要は
ないでしょう。

逆にグランドセクスタイルという6つも星が
組み合わされる複合アスペクトですと、出生の
ホロスコープでこの複合アスペクトを持っている
方はほぼいないでしょう。

むしろグランドセクスタイルの5つまでを持って
いて、あと1つ星が入ればグランドセクスタイル
が形成されるという方なら、先ほどの頻度で
グランドセクスタイルが形成されたときに
大きな飛躍が期待されるでしょう。

以上のように複合アスペクトでも4つ以上の
星が組み合わされる複合アスペクトが形成
される場合でないと三重円で重視するアスペクト
とは言えないですし、4つの星の組み合わされる
アスペクトでもミスティック・レクタングルでは
少し影響は弱いでしょう。

敢えて言うと、グランドクロスはかなり影響力
が大きく、グランドセクスタイルはそれと同じ
程度の影響力があるので、実際に三重円で
影響力のあるアスペクトはコンジャンクションと
グランドクロスのスクエア・オポジションと
グランドセクスタイルのセクスタイル・トライン
だけと言っても良いかもしれません。

もちろん「例外」というものは何でもあります。

ただ「例外」の中ではグランドクロス、グランド
セクスタイルに関わるアスペクトを特に注目しま
しょう。

それと「基本」のコンジャンクション(合)
のアスペクトのみに三重円のアスペクトは
「絞る」ことこれが大事です。

「絞る」ことをしないと本当に三重円の
アスペクトは訳がわからなくなります。

三重円のアスペクトは分からないという方
は多いのですが、それはこの「絞る」
ということが出来ていないからなのです。

次回も続きを書きます。

占い師Hisashiの占い講座95(進行の星とトランジットの星のアスペクト)

前々回の講座では出生の太陽に対してトランジットの冥王星が
コンジャンクションで入って来た場合の解説を、前回の講座では
出生の太陽に対して進行の冥王星がコンジャンクションで
入って来た場合の解説をそれぞれ行いました。

今回は進行の星に対するトランジットの星のアスペクトの
解説です。

今回も太陽と冥王星から解説しましょう。
出生の射手座7度の太陽を持つ45歳の方が現在、
2019年12月31日の時点では太陽は山羊座22度に進行で
進んで来ています。

これに対してトランジットの冥王星は2019年12月31日
の時点で同じく山羊座22度です。つまりこの方の場合
ですと、2019年12月31時点では進行の太陽に対して、
トランジットの冥王星がタイトなコンジャンクション
になるわけです。

これをどう解釈すれば良いでしょうか。

まずはこの方は元々、射手座的な夢多き人で、自分が
なにか世の中に対して影響を与えられるかを模索
する人だと言えます。

この人は若い頃はマンガ家になりたくて、
同人誌やコミケなどでマンガを発表していた
人でした。

それが太陽が山羊座に進行で入った、23、4歳前後
でマンガ家から出版関係の企業に就職して、マンガ
は趣味程度に落として、仕事優先に生きることに
するようにしました。

そして現在時では、仕事で他の出版社との売り上げ
争いに巻き込まれていたというイメージですね。

さてここで進行の太陽にトランジットの冥王星が
来たので、今の出版社が売り上げが悪く、リストラ
で会社を辞めなければならなくなる。という
事件が起きたようです。

これは外側からトラブル、事件が来たということ
です。

この場合、重要なのはあくまで現時点の進行の
太陽、つまりは出版社での仕事のことに対する
トランジットの冥王星の影響なのであって、
出生の太陽すなわちマンガを描いていることに
対するトランジット冥王星の影響ではないこと
です。

もし出生の太陽に対するトランジット冥王星の
影響ならマンガを描いていることに対する、
トラブル、事件があるということになります。

実際、例の人の場合は23、4歳頃に出生の太陽
に対してトランジットの冥王星がコンジャンク
ションで来ていたわけであり、この時に出生
の太陽に対するトランジット冥王星のコンジャン
クションと進行の太陽の射手座から山羊座の
星座移動の二重の影響でマンガ家を諦め、
出版社に勤めることに決めたのでした。

(こうした人生で大きなことを決断するときには
出生の太陽に対するトランジットの冥王星
のコンジャンクション、進行の太陽の星座移動
など大きな変化を表す配置が二重、三重に
現われることが多いです。ですから何かひとつ
変化が表れただけで大きなことがあると
いうことはあまりないです。)

たとえばこの例の人の場合は23、4のマンガ家
をやめる決断は結婚と関係していました。

この例の人の現在のリストラの場合は、あくまで
現時点の出版社での話であり、この人はまだ
マンガ自体は描いています。

それは進行の太陽である現在の仕事の自分に
対してのトランジット冥王星のコンジャン
クションの影響がこのリストラなのであり、
マンガを描くという出生の太陽に対しての
トランジットの冥王星のコンジャンクション
ではないからです。

この人は今回のリストラに対して、実は
この出版社の下請け会社への転職を余儀
なくされました。

ここで進行の太陽は傷ついたわけです。
しかし、出生の太陽は傷ついていません。
この人は今、もっと時間に余裕のある
ところに転職し、最近手が鈍りがちだった
マンガをアメブロで公開し始めたようです。

この例の方のことでお分かりになったよう
に出生の星に対するトランジットの星の
アスペクトは本来の自分自身のことに
対する外部からの影響です。

一方、進行の星に対するトランジットの
星のアスペクトはあくまで現時点で行って
いることに対する外部からの影響です。

どちらかというと出生の星に対するトラ
ンジットの星のアスペクトの方が影響
は強いでしょう。

これが出生の星に対しての進行の星
のアスペクトですと、あくまで自分自身
の動きで何かを起こしたくなってしまった
というイメージです。

ですから出生の星、進行の星、トラン
ジットのアスペクトはそれぞれ
こうして分けて考えることが必要です。

そのうえで出生の星と進行の星とトラン
ジットの星が全て関係することも考え
られるのです。

例の人の場合ですと山羊座22度に
出生の月がある場合もありうるのです。
そうなると出生の月、進行の太陽、
トランジットの冥王星の3つの星が
山羊座22度で連合としてコンジ
ャンクションするのです。

この例の人の場合では月は違うところ
にありますが、もし出生の月がここに
ある場合ですと、この時点で奥さんが
アメブロマンガに力を入れることを
OKし、奥さんの実家の助けで仕事を
もっと時間の取れる仕事にし、アメブロ
マンガからまた本気でマンガ家を目指す
というようなことも考えられるのです。

三重円を見るときにはこうして出生の
星、進行の星、トランジットの星の
アスペクトを考えるようにしましょう。

次回は三重円のアスペクトを考える
際の注意点です。

 

 

 

占い師Hisashiの占い講座94(出生の星と進行の星のアスペクト)

前回は出生の星とトランジットの
星とのアスペクトを見てみました。
例として出生の太陽とトランジットの
冥王星とのコンジャンクション(合)
のアスペクトの解説を行いました。

今回は出生の星と進行の星とのアスペクト
です。
前回と同様に太陽と冥王星で見てみましょう。

出生の太陽と出生の冥王星のコンジャンクション
ですと、太陽という自分を表す星に対して、
冥王星という破天荒ともいえる、エネルギー
の塊である星がほぼ近くにいます。

このタイプはいわば太陽という天照大神様と
冥王星というスサノオノミコト様がそばにいるの
です。
当然、トラブルもあるでしょうし、パワーもあります。
色々な問題に対処していく中で自分が鍛えられ、
やがては偉大な力を持っていく。
そのような運命を元々生まれながらにして、持っている
ということです。

一方、出生の太陽に対して、進行の冥王星がコンジャンクション
になるときには大きな変化が起きるでしょう。
この場合は元々はそれほどトラブルもエネルギーも持って
いなかった人であるということが挙げられます。

例えば結婚という機会に外国に行き、そちらで生活をする
うちにトラブルや問題などが山積みされ、それに対処する
過程でパワーを得るという場合が考えられます。

出生の太陽と冥王星の場合は生まれついてのトラブル
メーカーであるのに対して、進行の冥王星が入って来た
ときの場合はあくまで期間限定でその時期だけの
トラブルメーカーになるということが言えます。

ですから結婚をして外国での生活に慣れてしまったら
もうトラブルメーカーではなくなっていたという場合が
考えられます。

出生の太陽と進行の冥王星のコンジャンクションの場合
ピッタリ重なる前後3年間あたりはかなりのトラブルメーカー
になると思います。
ですから6年間程度はトラブルメーカーでしょうし、もっと
大きくいうと前後8年間、併せて16年間あたりはトラブル
メーカーでしょう。

この6年や16年ぐらいの間に、太陽は冥王星の力を
どうやってうまく使うかということにエネルギーを
使います。
それは現象としてはトラブルでしょうが、その間に
冥王星の持つ破天荒なパワーを学ぶというわけです。
もしここでその冥王星の破天荒なパワーを学んだ
場合はもう冥王星的なことでは苦しまなくなるのです。

一方、進行の冥王星のパワーを学ばない人の場合は
ただ単に冥王星が通り抜けるだけです。
16年、6年の間は苦しいがそれ以降は平凡になるのです。
そしてまたトラブルが起きたときには苦しむという
わけです。

つまり出生の星同士のアスペクトですと一生の
課題であるところ、出生の星と進行の星の
アスペクトですと、その期間限定の課題である
ということです。

ですから出生の星同士の場合の方がより
深刻ですし、より克服して成長するチャンスが
あるということです。

出生の星と進行の星との場合ですと、その間
我慢することで耐えきることも出来るのです。
ただし、その場合は成長は出来ないですが。

期間限定の課題を成長に変えた場合は、進行
の星が去っていっても、そのときに学んだこと
は一生使えることになるのです。

その意味では進行の星のアスペクトを怖がる
必要も待ち望む必要もないわけです。

さきほどの例の場合ですと、結婚して海外に
行った場合に、そのときのトラブルから色々な
ことを学んでいった人の場合は、それから先、
大抵のことではびくともしないほど肝が据わる
ことでしょう。

その肝がそれからの人生にとって大きな財産
となるのです。

トラブルをただ耐えていた人は、また違う
ことが起きたときに対処は出来なくなります。

とにかく進行の星のアスペクトはこうした
課題を突き付けられているのだと思って
ください。

そのときにその出生の星と進行の星のアスペクト
に応じた出来事が起こってくるのです。

ただし、それは大きな意味でなので、事件として
起きるためにはトランジットの星が必要と
なります。

これは進行の星のアスペクトという個人的な
時間のサイクルとトランジットという全宇宙
的な時間のサイクルが動いたときに事件は
起きるのだということです。

出生の星と進行の星とのアスペクトはそうした
出来事が起きる準備が整うということです。
トランジットの星がアスペクトして来たときに
動くのです。

その意味では出生の星に対する進行の星のアスペクト
と出生の星に対するトランジットの星のアスペクト
は次元が違うのです。

出生の星は内在的なもの、進行の星は事件が起きる
準備、トランジットの星は事件を起こす爆発という
違いがあるのです。

次回は進行の星とトランジットの星のアスペクトに
ついて書いて行きましょう。

占い師Hisashiの占い講座93(出生の星とトランジットの星のアスペクトの解説)

前回までで、流れを掴むタロットカード占いのさらに
流れを変える大アルカナ(絵札)と流れに乗る
小アルカナ(数札)という基本を書きました。

ここまで具体的な運の流れを掴むということに親しん
だ上で、ここからもう一度無意識のルールを利用する
西洋占星術について書いていきたいと思います。

具体的な行動指針が流れを掴むことで分かったうえで
あえてもう一度無意識のルールということを考えます。

流れを掴むことが分かると、実は流れを邪魔している
大きな石があることが分かります。
その石があるために流れを掴もうとしてもいつも
失敗してしまう。
その石が無意識のルールです。

それはつまりは星のルールなどなのです。
私たちはどんなにタロットカードを使い、流れを
掴もうとしても、生まれたときの置石である、
出生のホロスコープの星の配置から自由になること
は出来ません。
またその出生のホロスコープの星が進行で動き、
また現在動いているトランジットの星の動きという
組み合わせの中でしか、実は動けないのです。

これはすなわち、タロットカードがある場所に
行きなさいと指示を出したとして、その場所に
行くための良い車(出生のホロスコープの星など)
に乗り、ちゃんとした道路を走り(進行の星など)
、しっかりと信号などの交通ルールを守る
(トランジット(現在時点の)の星の動き)こと
なくしては、その場所には着けないということ
なのです。

出生のホロスコープに力が無ければ、つまりは
乗っている車が悪ければ、普通よりもずっと早く
行動しなければならず、進行の星に力が無ければ
いろいろな道路の通り方を工夫しなけらばならず、
トランジットの星の動きをつかめなけらば、交通
ルールを無視し、事故が起きる可能性があるので、
ルールは無視できないのだということです。

つまり出生のホロスコープで自分を掴み、進行の
ホロスコープの星を加味して、自分の運気の流れ
を掴む、そしてトランジットの星の動きを掴み、
その中で一番のチャンスを掴む。

それが出来なければ結局はタロットカードを使った
運命の流れを掴むことなどは出来ないのです。

そしてこうした西洋占星術の流れは一定のルール
があり、それが無意識のルールである星のルール
なのだということです。

ですから改めてここまで、タロットカードに親しんだ
観点より、西洋占星術のさらなる解説をして
行きたいと思います。

西洋占星術は大きく言いまして、三重円の読み方
が出来ることが重要なのです。

出生のホロスコープで、本人の資質を知り、
進行の星で運勢の流れを掴み、トランジットの
星でその時の流れを掴む。
それだけなのです。

それがしっかりと現れるのが三重円だということです。

しかし、その前に三重円の基本は出生円に現われるのです。
そのために私はとにかく出生円から、解説を始めたの
です。

実は三重円には三重円にしかない特徴もありますが、
大きく言うと出生円の応用が三重円なのです。

例えば、出生の太陽にトランジットの冥王星が
コンジャンクションで来た場合はどう読みますか
という質問では、出生の太陽と出生の冥王星の
コンジャンクションに準ずる読み方をすれば
良いのですね。

そこにトランジットの考え方を入れれば良いのです。
トランジットとは自分のうちから出て来る星の
エネルギーではなく、外部から来る星のエネルギー
です。
ですからトランジットでコンジャンクションになる
ということはトランジットの星が外部の星として、
出生の星に対して働きけてくるという意味があります。

出生の太陽と出生の冥王星のコンジャンクション
ですと、太陽である自分自身に対して、波乱や事件
を表すがパワーも表す冥王星が同居していると
読めます。

これは生まれつき、波乱や問題に巻き込まれやすく、
しかし、それを乗り越えてパワーのある人格になり
やすい人だということがいえます。
これはつまり生まれつきの資質です。

一方、出生の太陽にトランジットの冥王星が
コンジャンクションで来る場合ですと、生まれつきには
そんな破天荒なパワフルな資質はありません。

しかし、トランジットの冥王星が太陽である自分に
トラブルや問題などを外部から起こしてくるのです。
こうした時期に仕事で上司にいじめられる。
交通事故で苦しむ。病気をする。
ということが起こりやすくなります。
これは冥王星が外部よりやってくるからです。

その中でトランジットの冥王星を自分のもの
にすると出生の太陽と冥王星のコンジャンクションの
人のようにパワーと力強さを手に入れることが
出来るのです。

ただ現象としてはトラブルの方が見えてしまうのです。

いわゆる占星術で当たるというのはこの現象を見れば
そう判断出来るでしょう。
しかし、重要なのはその出来事から星の力を学ぶと
いうことなのです。
トランジットの冥王星から冥王星の力を学ぶという
ことが重要なのです。

そうすれば太陽には冥王星の力が宿り、次にトラブルが
来ても物ともしないパワーが身に付きます。
その方法を教えるのが占星術の役割なのでしょう。
これはつまり冥王星のルールを身に着けたということです。

当たる占いでなく、役に立つ占いであるためには、こうした
星のルールを身に着けるということをメインにする
必要があるのです。

次回も話の続きです。

占い師Hisashiの占い講座87(三重円の解説)

前回まではホロスコープ解釈を出生(ネイタル)のホロスコープ
に限定して話して来ました。
ですが通常、ホロスコープ解釈をする際には、出生の他にも
ホロスコープを使うことがあります。

それは進行(プログレス)のホロスコープとトランジットの
ホロスコープです。

出生のホロスコープに進行のホロスコープ、トランジットの
ホロスコープを重ねた円を三重円と言います。

ホロスコープは出生のホロスコープ単体で見る他は
この三重円のホロスコープで見ることが比較的に
多いです。

出生のホロスコープはその人のそもそもの運気を
読み、三重円はその人が生まれてから成長していく、
過程やこれからのことを予想してみることが出来ます。

つまりは三重円が読めないと、これから起こることや
その人の以前の重要なことが読めないのです。

イメージで言いますと、出生のホロスコープは植物の
種と言えるでしょう。
そして進行は植物の成長過程です。
トランジットはその植物の花が咲き、実がなり、枯れて行く
その時期のサイクルです。

その植物の全てが詰まっているのが、種です。
ひまわりの種と朝顔の種は元々違っているのです。
ひまわりとして生まれたら、ひまわりとしてしか
生きれないのです。
朝顔として生まれたら朝顔としか生きれないのです。
ひまわりとして、立派なひまわりになるべきでしょうし、
朝顔として立派な朝顔になるべきtでしょう。

ひまわりは朝顔を羨ましいとは思うべきではないですし、
朝顔はひまわりを羨ましいと思うべきではないのです。
同様に出生のホロスコープは本人の個性が秘められて
います。
他の人をうらやむ必要はないわけです。
自分の個性を伸ばすカギは出生のホロスコープにある
と言うわけです。

ひまわりの種は成長して、スクスクと育ちやがては
花を咲かせるでしょう。
朝顔も成長していき、やがては花を咲かせるでしょう。
朝顔は子供の頃の夏休みに育てて、観察日記を書いた
方も多いと思います。
この観察日記にあたるのが、進行のホロスコープ
です。

種から芽吹き、双葉が生え、本葉が生え、育ち、
花を咲かせて、実がなり、種になる。
そうした成長の過程こそが進行のホロスコープです。
生まれ、育ち、結婚し、家庭を持ち、やがて老齢になり
余生を生きる。
そうした成長の過程は進行のホロスコープで見る
ことが出来ます。

一方で、ひまわりは夏の花で夏に咲きます。
同様にその花ごとに季節と言うものはあります。
例えば桜の木はいくら成長しても、春にならなければ
咲きません。
つまりは物事には時期と言うものがあるのです。
いくら成長をした花や木であっても、時期が
来なければ花を咲かすことは無いでしょう。

トランジットはその時期だと言えます。
トランジットは春夏秋冬のようなものを表す
と考えても良いでしょう。
トランジットの影響はこの世に生まれた人
なら誰でも感じるものです。
ただひまわりなら夏に花を咲かせ、桜なら
春に花を咲かせます。
同様にトランジットの動きも元々の出生の
ホロスコープと関わると言うわけです。

つまりホロスコープの三重円と言うのは、
種としての出生のロスコープと、今現在、
自分がどの成長過程にいるかを表す進行
のホロスコープと、今の時期が自分にとって
良い時期か悪い時期かを表すトランジット
のホロスコープを重ねて、三重のホロスコープ
として解釈するのです。

植物で言うと一番大切なのは種です。
ですから三重円のホロスコープでも
出生のホロスコープを最も重要なホロスコープ
として見ます。
通常の占いですと、この出生のホロスコープ
だけを見ても大体のことは分かるでしょう。
そして進行のホロスコープにはその時の
自分の成長の過程が現れて行くでしょう。
例えば、出生の水星に進行の太陽が合で
重なるときには、知性の大いなる飛躍が
あるでしょう。
さらにトランジットでそのイベントが
一番、表現出来る時期が分かると言う
わけです。
先ほどの例ですと、出生の水星に進行
の太陽が合になる場合ですと、それだけで
その年は知性の大いなる飛躍があるのですが、
そこにトランジットの太陽がさらに合で
入ってくると、それはその日と前後3日間
ぐらいの1週間は大きなイベントとして
考えられると言うことです。

例えば双子座10度の水星と牡牛座30度の
太陽を持つ方がいるとすると、大体、
小学校の終わりごろ、4年生頃に進行の
太陽が出生の水星に合になります。
そしてそれは双子座10度の意味も考えて
良いでしょう。
つまり何かに挑戦するときが来たと言う
わけです。
それはスポーツでも習い事でも良いのですが
一般的には一流中学を目指す、お受験の
勉強の時期が来たと言うことです。

そして5月30日前後1週間ぐらいにトランジット
の太陽がさらに合で入って来るのです。
この子供の場合はこの5月30日前後1週間ぐらいに
学習塾に入って、お受験の勉強を始めるべきである
と言えます。
もちろん小学校4年生ぐらいなら、どの日に学習塾
に行っても、知性は飛躍的に伸びるのですが、5月30日
前後ですと、時期も合っているので、条件も整いますし、
学習塾に入る効果が一番期待出来る時期なのです。

もともとが双子座の水星ですから、知性は高くなるでしょう。
これが種としての出生のホロスコープ解釈です。
ですが飛躍的に知性が伸びるときがあり、そこを掴んでその時
にテコ入れをするべきなのです。
それが進行の太陽が出生の双子座の水星に合で入って来た時、
なのです。
さらにその年でも特に大きく能力を開花させる時期があり、
それがトランジットの太陽がさらに合で出生の双子座の水星と
進行の太陽の合に入ってくる時期なのです。

種、成長の過程、時期と見ると出生のホロスコープ、進行の
ホロスコープ、トランジットのホロスコープの関係と解読法が
分かってくるでしょう。