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占い師Hisashiの占い講座69(トラインの解説)
今回もアスペクトの解説です。
前回までで、合(コンジャンクション 0度)とオポジション(180度)
のアスペクトを解説しました。
今回のアスペクト解説はトラインです。
合はソフトでもあり、ハードでもあるアスペクト
です。
オポジションはハードなアスペクトです。
今回のトラインでやっとソフトなアスペクト
の解説になります。
まず合は星と星がほぼ同じポジションにいます。
そしてオポジションはまさに裏で、円を2分割
したときに同じポジションに来ます。
今回のトラインは120度のアスペクトです。
これは円を3分割したときに同じポジションに
来るアスペクトです。
この3と言う数がトラインを物語っています。
3の数は1の本質、2の裏との結合に対して、
裏も表も使いこなし、創造を続ける数です。
この3の数は哲学のアウフヘーベン(止揚)
の概念に関わります。
つまり1が本質でそれに対して2が裏の概念
としてきて、それをアウフヘーベン(止揚)
して、高次の概念を作り上げるのです。
つまりこれは統合・総合して創造的に
物事を作りあげると言うことです。
トラインにはこの概念があります。
つまりこのトラインには互いの星を
アウフヘーベン(止揚)し、新たな
概念を作ると言うイメージとなります。
これを例えば蟹座の太陽と魚座の月が
トラインのアスペクトで結ばれている、
主婦の女性の例で考えてみましょう。
この場合は自分は魚座の月で、人生を
謳歌したい、楽しいことならやりたい
と言うことで、結婚してからも演劇の
サークルに参加しているイメージです。
一方の夫は家族は常に仲が良くて、休み
はいつも一緒にいたい夫のイメージです。
この両者は食い違います。
この両者をアウフヘーベン(止揚)
するとつまりは演劇のサークルに出つつ
家族も大切にすると言うイメージです。
これは例えば子育ての段階で、子供にも
演劇の勉強をさせたり、また夫にも演劇
の素晴らしさを教えるために、一緒に
観劇にいったりして、夫との休みを
演劇の勉強でもあり、また家族水入らず
の楽しみの時間とすることで、魚座の
楽しいことをやりたいと言う月の力
と蟹座の家族仲良くと言う、太陽の
力を止揚して新たな生き方を作りだす
と言うイメージです。
例えばこれは相撲を一緒に見に行ったり、
映画を見た後に、レストランで食事を
したりとこの魚座の月と蟹座の太陽を
満足させる止揚の道は必ず作れると
言うことです。
これはオポジションの2つの星を
両立させると言うイメージとは
違います。
オポジションの場合は相反する
裏と表を両立させるのです。
具体的には牡牛座の太陽の職人的な
生き方と蠍座の月の人を使うところで
工事現場の職長のような生き方を
目指すのがオポジションです。
一方のトラインでは蟹座の太陽の
家族を大切にしたい夫と魚座の月の
演劇サークルの行きたい妻で、お互いに
融和し合い、二人で観劇に行ったり、
相撲を見に行ったり、歌舞伎を見に行ったり
するのです。そして子供には情操教育
として、子役の演劇スクールに通わせたり
するのです。
トラインの方が応用範囲が高く、創意工夫
の余地があると言うことですね。
その意味でソフトなアスペクトだと
言えるのです。
やはりトラインの場合は創意工夫や
創造性の要素は欠かせないでしょう。
またトラインでは四区分で、同じ宮に
なることが多いはずです。
例えば先ほどの例ですと、蟹座の太陽と
魚座の月ですと水の宮のトラインだと言えます。
同じ宮ですと、親和性が高く、その意味でも
トラインは扱いやすいアスペクトだと言える
でしょう。
ハードなアスペクトは使いこなすのが困難で
すが、使いこなせたら相当の力を発揮するのに
対して、ソフトなアスペクトは使いやすい
アスペクトなのです。
だからと言って力がないわけではなく、工夫と
応用で力のあるアスペクトにもなります。
その意味では昔からソフトなアスペクトを吉角と
して珍重してきたこともわかります。
ただし、トラインは何もしなくても良いアスペクト
なのではなく、やはりアウフヘーベン(止揚)
をして、自分なりに創意工夫が求められるアスペクト
なのです。
さてトラインを語る上で絶対に外せないのが、
グランドトラインです。
グランドトラインは星が3つお互いにトライン同士
になるアスペクトです。
つまり3つのトラインのアスペクトが
出来るわけです。
具体的には先ほどの蟹座の太陽と魚座の月に
対して蠍座の木星があり、蟹座の太陽と
蠍座の木星がトライン、蠍座の木星と
魚座の月がトライン、魚座の月と蟹座の
太陽がトラインと3つのトラインが調和して
いる形です。
これは水の宮で起きている、グランドトライン
なので水のグランドトラインです。
このグランドトラインは伝統的には大吉角と
言われてきました。その宮の最高の力が
使えると言うことです。
例えば先ほどの水のグランドトラインでは
人間関係で天才的な才能があると解釈
するような見方です。
ただ私はこのグランドトラインをそれ程
は重視しません。
グランドトラインと言うのは要するに、
トラインが3つ重なっただけのことです。
それ程、大げさに考えなくても良いのでは
ないかと言うことです。
ただトライン特有のアウフヘーベン(止揚)
して創意工夫する力は強く働きます。
ですから、単にグランドトラインがある
からと喜ぶのではなく、グランドトラインが
トラインとしての力を発揮出来るように、
創意工夫する必要があると言うことです。
先ほどの蟹座太陽、魚座月、蠍座木星
の場合ですと、家庭を大事にする夫と
演劇に打ち込む妻に、経済的な裏づけ
があると言うことです。
これは親の援助かもしれませんし、夫の
会社での収入かもしれません。(ここの
ところは12室で判断するのが妥当です。
例えば蠍座の木星が8室だとすると、親
の援助があると言うことです。)
この場合は先ほどの夫婦で観劇に行くとき
にも、特等席でじっくりと見れますし、
歌舞伎でも特等席で見て、勉強になる
ことが多いでしょう。
また子供を子役の演劇スクールに通わせる
場合でも、有名な演劇スクールに通わせる
ことが出来ますし、そこでも子供は才能
を発揮出来るでしょう。
要するにもともとのトラインの性質が
変わるわけではなく、パワーアップする
ようなイメージなのですね。
ですから、やはりアウフヘーベン(止揚)
が必要ですし、創意工夫が必要なのですね。
そこのところグランドトラインは何もしない
で幸運と言うわけでは無いのですね。
次回もアスペクトの解説を行います。
占い師Hisashiの占い講座68(オポジションの解説)
今回もアスペクトについて書いて行きます。
前回は合(コンジャンクション 0度)のアスペクトでした。
今回は180度のアスペクトです。
この180度のアスペクトはオポジションと言います。
これは円の2分割の度数です。
つまり2の数の影響が出てきますね。
2の数は表に対して、裏。メインに対してサブのイメージです。
これがオポジション解釈の基本ともなります。
つまりオポジションの関係と言うのは表と裏の関係に
なるのです。
例えば太陽が牡牛座で月が蠍座でオポジションの
関係にある男性がいたとします。
するとこの男性は基本的に牡牛座的な的な職人的な
行き方をしたいと考えています。
しかし妻は出世を願っています。
自分は職人的に同じ作業、同じことをしていたいのです。
妻は人間関係を良くして、出世して部下を何人も
使うような立場になって欲しいと思っています。
このオポジションは、つまり大いなる矛盾なのです。
自分が何かをやろうとすると必ず現れる、影の存在
それがオポジションである星だと言えます。
ではこの矛盾を解決する手段はあるのでしょうか。
これは影の存在、裏の存在であるオポジションの
星も含めて2つの星をワンセットで扱えば良いと
言うことになります。
先ほどの男性の例ですと。自分の職人の生き方と
妻の出世して欲しいと言う願いをそれぞれ別な
ものとすると矛盾が起きます。
自分の世界でコツコツやりたい本人と人を使って、
出世をしてほしい妻。
そこの違いを考えるから、矛盾なのです。
両方を満たすようなやり方を考えれば良いのです。
職人として自立しつつ、部下も使う。
となると建設現場の職長のように、あるいは
大工の棟梁のように、職人としての技術や
仕事を持ちつつ、若手などに指導していける
立場を目指せば良いと言うことになります。
この点、お互いに刺激し合い、軌道修正を
迫られる、スクエア(90度)のアスペクト
とはハードなアスペクト同士でも、性質が
異なるのです。
スクエアは対象となる星をたたく性質
です。この場合は夫婦なら夫婦喧嘩
を起こしつつ、お互いに自分の考え方
を軌道修正します。
一方、このオポジションでは喧嘩と言う
イメージではなく、お互いに無いものを
補い合う関係です。ですから端から
見れば仲良しに見えるほどです。
ですが夫婦間ではいつも邪魔になる
こともあるということです。
しかし、この邪魔になると言う感覚は
オポジションをうまく使いこなせて
いないときに現われる感覚です。
もしうまく使いこなしている場合は
2つの星はセットで働くため、例えば
自分が何かやろうとしたときに、
いつも妻のことを思い出して、あいつなら
こう言うはずだから、今回は我慢するかとか、
あいつならやれって言うだろうなと思い、
自己アピールするとか、常に妻の意向
を確認しながら進む。と言うこと
になります。
これは決して足かせではなく、むしろ自分
の意見に対する裏の意見を常に内包している
と言うことであり、それだけこの人の意見は
完成度が高いのだと言うことです。
つまりこうしたオポジションの矛盾は
2つの星をセットに考えて、その2つの
星の個性を融合して一つの個性と考えれば、
一つの星単体では到達できない境地へと
その人を導くと言うことです。
その意味ではむしろソフトなアスペクトの
トライン(120度)やセクスタイル(60度)
などに比べて、かなり有効で使えるアスペクト
であると言えます。
その意味で今回のオポジション(180度)
やスクエア(90度)のハードなアスペクトは
使いこなすのに努力が必要ではありますが、
使いこなした場合の恩恵も大きいものだと言えます。
またオポジションのもう一つの大きな役割としては、
複合的なアスペクトに使える可能性が高いと言うことが
あります。
例えばグランドクロスはオポジションが
2つ90度に交差する複合アスペクトですし、
T-スクエアはオポジションにスクエアが絡む
複合アスペクトです。
調停はオポジションにトラインとセクスタイルが
絡む複合アスペクトです。
ミスティック・レクタングルは調停を交互に
2つ並べたような複合アスペクトです。
またカイトはグランドトリンの一角にオポジション
が絡む複合アスペクトです。
このように色々な複合アスペクトに含まれる、
オポジションですから、オポジションを見たら
複合アスペクトを考えろと言うのもあながち
間違いでは無いです。
実際、太陽と月の単体のオポジションのアスペクト
だけあるとしても、トランスサタニアンの星が
トランジットで、または、進行で他の星がオポジション
から見て90度のポジションに入ってくれば、T-スクエア
の配置になるので、そのオポジションは俄然、強い
影響力を発揮し始めるのです。
例えば先ほどの牡牛座の太陽と蠍座の月のオポジション
の男性に進行の火星が水瓶座でスクエアの位置に入る
とこれは太陽牡牛座、月蠍座、火星水瓶座のT-スクエア
となり強力な力を発揮します。
これは例えば、建設の最新技術を学ぶためにアメリカに
1年間技術研修に行くようなものです。
そしてアメリカでの研修で、自分の考え方の狭さや、
妻の言うことの本当の意味について考えたりしますし、
妻にもアメリカの素晴らしさを教えたりします。
もちろん、苦労はあるでしょうが、その経験が
自分を一回りも二回りも大きいものにしていく
ことでしょう。
つまりこうしたT-スクエアや調停などはオポジション
に一つでも星が進行やトランスサタニアンのトランジット
(トランスサタニアン以外では木星、土星なら影響力は
あります)でポジションに入ってくれば出来るので、
後天的に重要な意味を帯びるアスペクトがオポジション
だと言えます。
その意味でもオポジションは強い影響力のあるアスペクト
なので、2つの星をセットで融合させ、完成度の高い意識を
作ることと、複合アスペクトの基盤になると言うことの
2点に注意して、解釈すると良いでしょう。
次回もアスペクト解釈の続きを書いて行きます。
占い師Hisashiの占い講座67(合(コンジャンクション)の解説)
今回からそれぞれのアスペクトの解説をして
行きましょう。
まず今回は合のアスペクトです。
この合のアスペクトはコンジャンクションとも
言います。
合のアスペクトは角度から言いますと0度
の角度だと言えます。
つまりは星と星が重なるアスペクトです。
具体的には例えば、月が双子座11度で
木星も双子座11度であった場合は
月と木星には合のアスペクトがある
と言えます。
ですが月が双子座11度で木星が双子座5度であっても
合のアスペクトがあると言えます。
これがいわゆるオーブです。
アスペクトには許容範囲があり、
ピッタリ0度にならなくても、合の場合は
太陽、月が絡む場合は誤差8度で、
太陽、月が絡まない場合は誤差6度であっても
、合とみなすのです。
これがオーブです。
ただしこのオーブ、確かに8度や6度がオーブ
ですが、8度までなら合で9度なら合でない
という決まりきったものではありません。
9度でもアスペクト範囲にあるとも言えますし、
7度ぐらいでもあまりアスペクトとして力が
無い場合もあります。
その意味では杓子定規にオーブを考える必要
はありません。
また1度以内のタイトな合の場合は極めて
重要です。
タイトなアスペクトはその人の強い
核となるような、アスペクトなのですが、
とりわけタイトな合はその人の基盤となる
アスペクトだと言えます。
例えば月と木星のタイトな合の場合ですと、
この人は月と木星を混同しがちだと言うことです。
月は通常感情を表します。
それに対して木星は人徳、包容力、穏やかさを
表します。
この月と木星がタイトな合の場合ですと、
この人は感情=包容力、穏やかさだと思って
しまいます。
つまりこの人には穏やかな優しい感情しか
無いということです。
感情には激しさや怒り、または恋愛感情、
集中力、頑固さなど色々なものがあるのですが、
この人はそうした感情を持たずに理解できない
のだと言えます。
周りの人が何かで怒っているときに、どうして
周りの人は怒っているのだろう。もっと仲良く
すれば良いのにと思ってしまうと言うことです。
こうしてタイトな合のアスペクトはかなり
特殊な意味合いがあると思ってください。
さて合のアスペクトです。
この合のアスペクトは星と星がほぼ同じ場所に
あるアスペクトです。
これは星の持つ位置エネルギーである星座の
度数を違う星同士で共通に持つということです。
例えば、太陽と月が蟹座の合の場合は、蟹座の持つ
人との協調性を表す穏やかな優しさを、太陽と
しての自分の生きる目的にも持ち、月と
しての自分の感情としても持つということです。
これは男性の場合は家族を大事にし、家族のために
働き、会社でも会社のために働くことを誇りと
している人が、実際にいつも穏やかでニコニコと
しているということになります。
ここには太陽と月と言う理性と感情がお互いに
その星座や度数の意味を強調しているのだと
言えるでしょう。
つまり合がソフトなアスペクトでもハードな
アスペクトでもあると言うのはこの点にあります。
合はその星座と度数をお互いの星が強調してしまい
ます。
するとその星座の良い意味も悪い意味もその星
同士が強調してしまうのです。
先ほどの例ですと、蟹座の要素が理性でも感情でも
強くなるので、いい意味では非常に蟹座的な
穏やかで優しい良い部分が出るのですが、悪く
働くと周囲に利用されやすいお人よしの面も
出てきてしまいます。
つまりこの合のアスペクトですと、アスペクトする
星同士がお互いの星の力でその星座を強調しすぎ
てしまうのです。
例えば金星と火星が獅子座の合の女性ですと、
獅子座の金星のロマンチックなことを望む気持ち
と少しキザな獅子座の火星的な男性とのラブロマンス
を夢見過ぎてしまうのです。
これはまさにイケメンとオシャレ女子が東京の
高級ホテルの最上階のレストランで食事をして、
告白されるようなイメージとなります。
それをこの女性は求めています。
それはある意味でラブロマンスとしては潔い
ほどの感覚でしょうが、実際とかけ離れていますね。
ただし、その女性はこのようなイメージがあるので、
実際はイケメンと言うほどでもない、少し身ぎれいに
している男性と田舎的なオシャレの女子が、地元では
有名な県庁ビルの最上階のレストランで食事をして
告白されると言うことならありうるかもしれません。
つまりはこうして合で星と星同士が強調されると、
その星座のイメージを星同士で突き進み過ぎてしまう
のですね。
その意味では合の場合は単に星同士が合と言うだけで
なく星座の意味をよく考えることが大事です。
しかし乙女座の最後の方の天王星と天秤座の最初の
方の月の合の女性ですと同じ星座でないが、どう協調される
のかと言うことも考えられます。
この場合は後の星座の最初のイメージが強調されます。
と言うのは星座の最後の方の度数ば次の星座の準備に
入っているからです。
つまり乙女座の最後の方の天王星は天秤座の常識に
とらわれずに新たなやり方や生き方を目指す準備をする
と言うように読み、それが天秤座の最初の方の月で、
女性として、恋も仕事も家庭も趣味も今までのやり方
でない新時代のやり方を目指す自立した女性である
と言うように天秤座を強調させると覚えておいて
ください。
また最後ですが、太陽と水星の合のアスペクトは
かなりの人がなると思うので、あまり意味がないです。
もともと水星は太陽に従属すると言われている星です。
そのような意味合いになるだけです。
ですから水星を見る場合は太陽以外の合のアスペクトが
重要になります。
その場合はもう一方の星の表す分野で極めて強い
知性を発揮するでしょう。
月なら好奇心が旺盛で、金星なら芸術的な感性があり、
火星なら雄弁で、木星なら教養が高く、土星なら事務的
能力が高く、天王星なら天才的で、海王星なら芸術から
スピリチュアルな才能まで強く持ち、冥王星ならこだわりの
知性があると言った具合です。
いずれにせよ、合のアスペクトはどの星同士でも、
極めて重要な意味を持つのでホロスコープ解釈の
ポイントとなるアスペクトです。
特に同じ星座に3つ、4つと合のアスペクトがある場合は
特にそうです。
その意味で合のアスペクトからその人の個性が見えてくる
場合も多いでしょう。
次回もアスペクト解釈の続きです。
占い師Hisashiの占い講座66(アスペクト全般の解説)
今回からアスペクト解釈の本番に入って行きましょう。
アスペクトは星と星の間の角度から、その関係を見て行く解釈です。
前回までで書いたように、このアスペクト解釈は実は無くても、
ホロスコープを読むことは出来るのです。
ただしアスペクトを知っていると、星同士のダイナミックな解釈が
出来るのもまた事実ではあります。
通常、このアスペクトは2つの星と星の間の関係を言いますが、
本来的に言うと2つの星のアスペクトですと、かなり弱い
です。
4つも5つも星が複雑に関わるようなアスペクトでないと
その人の強い個性とは言えません。
ですからアスペクトを見るときにはいろいろな星の関係
するアスペクトを最重視するということを覚えておいて
ください。
ただ最初から色々な星の関係するアスペクトのことを
書いても理解しづらいでしょうから、まずは2つの星の
アスペクトを中心に書いて行きましょう。
まずはアスペクトの種類です。
アスペクトにはメジャーアスペクトとマイナーアスペクト
があります。
メジャーアスペクトには、コンジャンクション(0度)、
オポジション(180度)、スクエア(90度)、
トライン(120度)、セクスタイル(60度)、
インコンジャンクト(150度)があります。
これらのアスペクトにはオーブと言うものが
あります。
これは角度の誤差で、8度から6度ぐらいの角度
の違いはアスペクトとみなすのです。
このうちセクスタイルとインコンジャンクトを
のぞいては、オーブは6度で太陽や月を含む
アスペクト8度です。
セクスタイルはオーブは6度で、インコンジャンクト
はオーブは3度です。(インコンジャンクトはヨード
の場合はオーブは6度ぐらいです。)
ただこのオーブは厳密に言った場合でして、
実際にはオーブをはみ出た場合でも、アスペクトとして
考える場合もあります。
それは複合的なアスペクトや一つの星座に星が
まとまっている場合などであり、そうした場合は
オーブを10度ぐらいまで取る場合もあります。
またオーブが6度でも6.8度ぐらいならばアスペクト
として読むほうが良い場合もあります。
この点はパソコンソフトなどでは、かなり
厳密にオーブを取る場合があり、アスペクト
として見逃してしまう場合があるので注意して
角度を見る必要があります。
マイナーアスペクトは又の機会に書きましょう。
と言うのもマイナーアスペクトは働く条件と
言うものがあり、通常ではあまり働かない
アスペクトであるため、厳密に考えた場合に
使うようなアスペクトです。
さてアスペクトにはノーアスペクトと言う
アスペクトもあります。
これはメジャーアスペクトを、ある星が全く
持っていない場合で、多くは特殊な個性を
表します。
またさらにアスペクトではタイトなアスペクト
がありまして、これはアスペクトが1度以内
のアスペクトでして、かなり強烈なアスペクト
になります。
ある人のホロスコープを見たときにこれと言って
核になるような複合的なアスペクト連合が
無かったときに、このタイトなアスペクトが
一番の力を握っていたという場合はかなり
多いです。
その意味ではこのタイトなアスペクトはかなり
重要な役目があり、端的に言ってその人
そのものを表すようなアスペクトである
場合があります。
最後に複合的なアスペクトを紹介しましょう。
これはT-スクエア、グランドクロス、グランドトリン
カイト、グランドセクスタイル、ヨード、ミスティック・
レクタングル、小三角、連合があります。
この複合的なアスペクトはかなり強烈な個性を
表すので、その人そのものを表す場合があり、
重要です。
アスペクト解釈をするときにはこの複合的な
アスペクトから見て行くのは普通のことです。
ただしこの複合的なアスペクトも結局は
メジャーアスペクトが複数絡む場合ですので、
基本的なアスペクトであるメジャーアスペクトを
まずは理解することが先決です。
その意味ではやはり基本となるアスペクトは
メジャーアスペクトであり、このメジャー
アスペクトを理解することがアスペクト解釈
の基本となります。
メジャーアスペクトはハードなアスペクトと
ソフトなアスペクトがあります。
オポジション、スクエアはハードなアスペクト
でトライン、セクスタイルはソフトなアスペクト
です。
そしてコンジャンクションとインコンジャンクトは
ソフトでもハードでもあります。
このソフトとハードなアスペクトをソフトが
吉でハードが凶と考える必要はありません。
このソフトなアスペクトとはたとえれば、従順
な馬です。使いやすいのです。
ハードなアスペクトは暴れ馬です。
かなり扱いが難しいですが、乗りこなすと従順
な馬よりもスピードとパワーがあります。
ソフトなアスペクトは使いやすいですが、パワー
感には欠け、ハードなアスペクトは使うのに
コツと努力が必要ですが、パワー感があります。
どちらが優れているのではなく、性質の違い
でしょう。
またハードなアスペクト同士でも、オポジション
とスクエアでは性質が違いますし、ソフトな
アスペクト同士でもトラインとセクスタイル
では性質が違います。
要するに全てのアスペクトは性質が違うのです。
その意味ではそれぞれのアスペクトごとの性質
を見て行くことが必要なのです。
次回からそれぞれのアスペクトを見て行く
ことにします。
占い師Hisashiの占い講座65(アスペクト解釈の基礎)
今回からはアスペクトの解釈に移りましょう。
アスペクト解釈は西洋占星術のいわば華である
ので、このアスペクト解釈をメインとして考える
方も多いと思います。
しかし、星と星座と12室をじっくりと解釈する
ホロスコープの静的解釈の上に、このアスペクト
解釈と言う動的解釈がなりたっていることを
忘れてはなりません。
実はアスペクト解釈と言うものは使わなくても
良いものなのです。
例えばここに双子座10度の太陽と天秤座10度の
月がある男性がいるとします。
これをアスペクト解釈をするとトライン(120度)
と言うアスペクトだと、解釈出来ます。
これは一般的には穏やかに協調し合うアスペクト
であると言われています。
となるとこの男性は妻と穏やかに協調出来て、
幸せな結婚生活を送ることが出来ると解釈
出来るでしょう。
これはアスペクト解釈と言う、星を動的に
見た解釈です。
一方これを双子座の太陽、天秤座の月と
解釈した場合です。
この男性は双子座の太陽なので、常に好奇心
旺盛で新しいことにチャレンジしている、活動的
な男性だと言えるでしょう。
また天秤座の月は相手との反応を大切にする
タイプでこれは妻がこの男性との会話や
コミュニケーションを大事にし、そこに
喜びを感じるタイプの女性だということ
です。
そうなるとやはりこの二人は穏やかに協調
出来て幸せな結婚生活を送れると言える
でしょう。
これは星と星座解釈を活かした星の静的解釈です。
実はアスペクト解釈を中心としたホロスコープ
解釈の動的解釈と星、星座、12室をしっかり
と読むホロスコープ解釈の静的解釈は同じ結論
になるのです。
その上今回の例ではアスペクト解釈では単に
夫婦が穏やかに協調出来て、幸せな結婚
生活が送れるということしかわかりませんが
、星座をしっかりと読めばそこには、好奇心
旺盛な夫とコミュニケーションを大事にする
妻と言う二人の個性が感じられます。
こうした二人なら、穏やかに協調出来て
幸せな結婚生活を送れるということが
イマジネーションとして分かるのです。
その意味では静的な解釈の方が、応用
の範囲は広いと言うことです。
これは例えば蟹座10度の太陽と蠍座
10度の月の男性の場合ですとどうなる
でしょう?
アスペクト解釈ですとトラインとして
同じく穏やかに協調出来て幸せな結婚
生活を送れるという、解釈しか出て
きません。
これはつまり双子座10度の太陽と
天秤座10度の月の場合と蟹座10度
と蠍座10度の場合が同じであると
言うことになります。
一方、星座をしっかりと読む静的
解釈ですと、蟹座10度は人間関係を
重視する協調的な夫で、蠍座10度は
夫にどこまでもついて行く一途な
妻となります。
こちらの解釈でも穏やかに協調出来て
幸せな結婚生活が送れるということ
が解釈出来ます。
その上、先ほどの双子座の太陽と
天秤座の月とは明らかに違うタイプ
の夫婦像です。
つまりアスペクトではかなり決まり
きった解釈しか出来ないというわけ
です。
アスペクト解釈ではこの問題を解消
するために、風のトライン、水のトライン
と言う解釈をすることもあります。
しかし、これにしても、蟹座の太陽と
蠍座の月と言う場合と蠍座の太陽と
魚座の月と言う場合が同じ水のトライン
となってしまいます。
一方でしっかりと星座を読めば、この
2者の違いはハッキリと出ます。
また蠍座の29度の太陽と牡羊座の
2度の月ならトラインと言えますが、
この場合は水のトラインでしょうか、
それとも火のトラインでしょうか。
これに答えられる占い師がどれだけ
いるでしょうか。
これはつまりはアスペクト解釈だけ
で物事を見ようとする弊害なのです。
水のトライン、火のトラインと言って
もトラインを解釈するときの補正に
過ぎません。
それほど複雑な意味をアスペクトは
持つわけではありません。
その意味でアスペクト解釈と言う
ものは幾何学的、画一的、単純な
解釈だと言えましょう。
蠍座29度の太陽と牡羊座の2度の月
なら、優しさから逆に強さを学ぶ
夫と天真爛漫な妻と読めば良い
だけのことです。
そしてこの2人はやはり穏やかで
幸せな結婚生活を送ると読める
のです。
優しくて強い夫と天真爛漫な妻
なら相性は良いはずです。
アスペクト解釈にはこうした
ディテールが欠けているのです。
私はアスペクト解釈は大事なもので
あると思っているのですが、何でも
かんでもアスペクトと言うのは
違うと思います。
アスペクトはあくまで、解釈をするとき
の材料だと思います。
ホロスコープ全体を見てみて立体的に
解釈するときの初めの一歩で、アスペクト
を見ることは大事です。
しかしアスペクト解釈だけで良しとする
ことだけは避けたいです。
やはり根底には星、星座、12室をしっかり
と読む、静的なホロスコープ解釈を持つ
必要があります。
アスペクト解釈で迷ったら、12星座、
12室で考えてみてください。
そしてどの星とどの星でアスペクトが
おこっているのか。そこに注目して
ください。
そうすれば解読は可能なのです。
ですから火のトライン、水のトラインと
丸暗記するのではなく、そもそもは何座
なのか、そもそもは何室なのかと言う
ことを素直に読めば良いのです。
これからアスペクト解釈について本格的に
書いていきますが、アスペクトを考えるうえで
今回のテーマは常に覚えておくと良いでしょう。
次回からはアスペクト解釈の本番です。